冥界最大のeスポーツトーナメント『ファントムアリーナリーグ』が昨夜、冥都セレスティア第七競技区で熱狂的な幕を閉じた。幽霊・妖怪・怨霊といった多様な異界住民250人の精鋭たちが、最新の霊界専用VRゲーム『エクリプス・ディセント』で技と戦略を競い合い、観客席もSNSも異例の盛り上がりを見せた。人気実況者・黒谷ゴースト(幽霊実況者・27)が解説台に登場するや否や、会場の霊波が震動レベルで上昇――幽霊社会のeスポーツ人気を改めて証明する一夜となった。
決勝の主役は、近年成長が著しい17歳ポルターガイスト少年・赤羽コウタ。彼は独特の“無形ハンドスキン”を活かし、敵の攻撃をすり抜けつつ瞬時にキルアクションを決めるスタイルで一躍話題に。ファンからは「あの消える無敵ムーブはまさに幽体離脱級!」(幽霊ファン・幽谷カスミ/134歳)、「人間じゃ再現不可の立ち回り。羨ましい…!」(河童ゲーマー・皿田タケル/209歳)とSNSでも絶賛の嵐だ。赤羽コウタ自身は「生前はどんくさい少年だった。死後、霊体ならではのコントロールを磨きました」と成長の要因を語る。
今大会最大の注目要素となったのは、霊的エネルギーによって自在に変化する『ダイナミック・スキン』だ。幽霊選手の美瑠 彩葉(みる あやは/22)は「対戦成績や霊格の上昇に応じてスキンが発光・進化するので、試合中に自分の姿がランクアップする実感がある。勝つたびに羽衣がキラキラして次元が変わっていくのがたまらない」と喜ぶ。同席した妖怪解説員の毒島シンジ(232)は「人魂型や怨霊煙型などバリエーションも豊富。ファンの盛り上がりが技術面のさらなる進化につながっている」とコメント。
ファントムアリーナリーグは大会配信の同時接続者数が前回大会の5倍に伸び、最大瞬間36万異生前後を記録。特筆すべきは、死後の世界と現世の隙間からアクセスした“半生者”ファンたちも急増している点だ。幽霊実況者・黒谷ゴーストは「現世からの観戦リクエストも増えている。異界eスポーツは生死を超えた新しいエンタメ」と語った。
大会後、優勝者・赤羽コウタは「これからは冥界eスポーツ界だけでなく、人間や妖怪とも交流できる世界王者を目指す」と意気込みを語っていた。来月には早くも国際幽霊VRトーナメントが予定されており、その成長ぶりと異界eスポーツの可能性から、しばらく目が離せそうにない。
コメント
まさかこの冥界にもこんなeスポーツ熱が生まれるとは驚きです!赤羽コウタくんの無形ハンドスキン、私も成仏前に一度は試してみたかったなあ。来世こそプロを目指したい…!
私が若かりし頃は、足の無いお化けが夜中に肝だめしするくらいだったのに、今は皆でゲーム大会か。時代も界も変わったのぅ。ダイナミック・スキンは風情があって好きじゃ。
半生者まで観戦してるなんて、幽界と現世の壁もだんだん薄くなってますね!生前はゲーマーじゃなかったけれど、この熱気を見ていると指がうずうずしてきます。
コウタのあの消える無敵ムーブは反則級でしょ!現世ゲーマーじゃ絶対再現できないって。やっぱり霊体の才能ってズルいよなあ…でもちょっと憧れる。
死後の世界で新しい夢や目標を作れるなんて素敵です。会場の霊波高まりすぎて久しぶりに生きてた頃の胸の高鳴りを思い出しました。国際大会も応援します!