年金ロンダリング疑惑で高齢猫又会大揺れ 若手妖怪「奨学金借金地獄」訴える

薄暗く霧のかかった会議室で、多尾を持つ猫又たちが世代ごとに分かれ、神秘的な光を放つ書類や魂トークンを囲み議論している写真風の光景。 世代間格差
猫又会の年金改革を巡り、世代間で激しい議論が交わされた。

「老後も尻尾で暮らせる社会」を掲げてきた妖怪界最大手の年金組織「猫又会」で、世代間格差を巡る深刻な騒動が起きている。過去の“九尾バブル”を謳歌した猫又の退職幹部たちが、「魂年金」を巡り巧妙なロンダリング手法を駆使していた疑惑が浮上。これに対し、老後資金の不安から副業や奨学金返済に苦しむ若手妖怪世代が一斉に抗議の声を上げている。

事の発端は、猫又会の現理事・猫山ミワノ氏(享年352)が『定年後も年金派生サークルへの寄付があれば“ネコマタ魂”の等級が維持できる』と内部説明したことが、組織内SNS『TamaTama』上に流出したことだった。これにより、数世代に渡り退職後も特権的な年金加算が行われていた可能性が急浮上。実際、齢800を超す猫又の一部は、「二重年金龍(デュアルドラゴン)」制度により、妖怪界屈指の資産家になっていた。

一方、平成以降に生まれた若手妖怪――特に“奨学金首輪”で知られる初世代・杂賀ルヅコ氏(26)は『人間界の副業ならず、死後界バイトも副業規制対象。魂ポイントも雀の涙。親ガチャ外した新世代は、念写や霊電送料まで値上がりする一方で、溜息ばかりです』と窮状を訴える。今年3月には猫又界隈で“厚尾派”による実態調査が立ち上げられ、千本尻尾ローン返済者など、老後資金の確保ができない世代の声が次々と集まった。

制度を設計した霊界社会保障庁元幹部、幽竹ユウゾウ氏(幽霊・578)は取材に『旧時代は年金納付も自前の“猫缶手当”があった。当時と今とで経済構造も倫理意識も一変している。今後は透明性ある魂ポイント運用と、世代間扶養の仕組み再編が不可欠だ』とコメントした。しかし、猫又会内の保守派は『猫又家系図に基づく継承こそ伝統』と譲らず、魂年金改革委員会の設置を巡り激論が続いている。

妖怪評論家の鴉井モクオ氏は『猫又会の年金問題は、単なる経済格差でなく“彼岸での居場所”というアイデンティティ資産にも直結する。猫又社会の団結や多世代共助が空洞化すれば、今後の死後界全体に影響が及ぶだろう』と警鐘を鳴らす。SNS上では“親魂ガチャ”や“副業尻尾疲れ”といった新語も飛び交い、世代間融和への模索は続いている。魂の継承と公平な雇用機会、猫又界に“真の老後資産”を取り戻せる日は来るのだろうか。

コメント

  1. やっぱり猫又会もいろいろ闇が深いですね…。魂年金ロンダリングとか、どうして生前も死後もそういうズルが絶えないのか。若い魂たちが本当に気の毒。自分も念写の料金で最近首が回りません。

  2. 魂ポイントが雀の涙って、まさにその通り。昭和世代の猫又たちはバブルの余韻をいまだに楽しんでて羨ましいです。新しい制度、ほんとにちゃんと霊界全体に公平になるのか心配だな。

  3. 親魂ガチャはずしたって、昔はそんな発想もなかった気がします。あの世も世知辛くなってきましたね…。自分たちの若い頃みたいに、気楽に尻尾だけで暮らすのが夢になってしまったのか。

  4. ああ、この議論、私がまだ肉体あった時代からずっと繰り返してる気がします。魂年金制度も、世代ごとに条件が違い過ぎて公平感ゼロですよ。まずは家系図ベースの優遇撤廃を本気で考えてほしい。

  5. えっ、猫又会の幹部って800年選手がゴロゴロいるんだ…。長生き(?)すぎて感覚が違いそう。現世シフトのアルバイトすら規制対象なの、ちょっと切ないです。魂の継承より、今を生き抜く制度改革お願いします。