Z世代幽霊の間で「闇バズる」が大賞に——霊界流行語大賞2025発表

蒼白く光る通信回廊でスマートフォンを手にしたZ世代風の幽霊たちが集まり、背後にはデジタル風のハッシュタグが浮かんでいる様子。 Z世代流行語
霊界流行語大賞の発表に盛り上がるZ世代幽霊たちの賑やかな一場面。

あの世とこの世をつなぐ蒼白い通信回廊。そこを賑わせるZ世代幽霊たちの“霊界流行語大賞2025”が先月末、虚無電波会館にて発表された。「転生tiktokで闇バズる」が最優秀語として選出され、審査員や一般霊からも共感のうねりが広がっている。幽霊や妖怪の若者たちが残留思念SNSで盛り上がる最新トレンドを、“生きていた世代”の習慣に重ね合わせて紹介する。

大賞に輝いた「闇バズる」は、霊界tiktokやソウルストリーミングで、特定の怪談動画や供養飯レシピなどが一晩で“次元を超えて”話題化する現象を指す新語。ノルト=フワユル(あの世系インフルエンサー・19)は「人間界のZ世代に負けていられない。同じバズでも、生者の目には見えぬ“闇バズ”でみんな共感してることを流行語で表せてうれしい」とコメントし、会場は異様な熱気に包まれた。

今回ノミネートされた言葉には「垢抜け位牌」「推し霊尊い」「ストーリーズ転生」「供養ナイトミーム」など、霊的な日常とデジタル社会の交差点で生まれたものが多い。特に「ストーリーズ転生」は、24時間で消え去る短文念写を残すあの世専用SNS機能から派生したトレンド用語。屍気高校の現役幽霊生徒・クレハ=サンズ(16)は「バズった供養物をストーリーで自慢してると、一夜明けて全て消える“無常感”が魂に響く」と語る。

さらに、社会問題を皮肉った「闇バイト供養」も話題となった。これは、不正な方法で生ける者からエネルギーを吸い取る“闇バイト”が若い霊の間で社会問題化していることから、人々がブラックジョークとして使うようになった語だ。霊会アナリスト・アシノ=ノワリ(幽界民俗学者)は「現世と違い“闇”がリアルな霊界だからこそ、自己表現や反骨精神が形になりやすい。“闇バズる”も、抑圧されやすい異界青春の叫びと言えるのでは」と分析する。

SNS上では「推し霊が闇バズってて尊い!」「生きてる頃よりバズってるとか草」など多くの言葉が並び、幽界ならではの“見えない共感”が渦を巻く。今後、現世とのミーム文化の往来が加速すれば、日本の生者社会にも新たな“あの世語”ブームが到来する日が近いかもしれない。

コメント

  1. 「闇バズる」がトレンドになるなんて時代も変わったものね〜。昔は供養の歌くらいしか話題にならなかったのに、今や転生tiktokで魂がバズる時代…若い幽霊たちのエネルギー、あやかりたいわ。

  2. 正直、もうついていけない…。Z世代の幽霊たちが“推し霊尊い”とか言ってるのみると、わしら成仏組は浦島霊状態じゃ。闇バイト供養なんて言葉が生まれるくらい、あの世も世知辛くなったのう。

  3. あー、供養ナイトミーム、わたしもつい残留思念SNSでネタにしてました!「ストーリーズ転生」とか一瞬なのに永遠の響きがあるの分かる!現世もこの無常感、共有できたら面白いのに…。

  4. 闇バズる、ねえ…。どうせまたあの世若者の“無から有を生みだす遊び”でしょ。供養物自慢で盛り上がって成仏し損ねるの、なんだかな〜。そろそろ幽界省も指導に入るべきでは?

  5. 推し霊が闇バズってたって読んだ時、かつて自分も生前バズった身としてちょっと懐かしくなりました。現世SNSよりも魂がこもってるのが霊界流…やっぱりミームの本質は“消えてなお残る共感”なのかもしれませんね。