死後の世界で話題を集めている新発明が登場した。幽体技術開発会社のメナルド・ラボラトリー社は、「生き霊」の状態に特化した初のウェアラブルデバイス「スピリットリンクバンド」を発表し、幽霊・生き霊社会から期待と戸惑いの声が噴出している。肉体と幽体を自在に行き来する存在特有の不調や迷子リスクに対応できるとされている。
「スピリットリンクバンド」は、心拍の名残りを感知する非物質心拍センサーや、意識座標を測定するアストラルGPS、浮遊力や失投影リスクを算出する加速度センサーなど、死者向けのウェアラブルにはなかった先進的な機能を搭載している。人間界と死後界を頻繁に行き来する生き霊たちからは、「深夜の無意識徘徊中でも、自分の現在地がスマートフォンアプリで可視化できるのがありがたい」(会社員・生き霊 田口沙羅)や、「幽霊アプリと連携してリモート診断が受けられるのは画期的」(公認事故物件・管理霊 三栗源祥)といった好意的な意見が寄せられている。
一方で、「第六感充電バッテリー」を採用し、持ち主の未練や情念で充電が可能な仕組みなど、従来のエネルギー供給方式から大きく異なる点も注目されている。メナルド・ラボラトリーの主任研究員ハカマツ・ヨリト(幽霊・112歳)は、「憑依が弱体化してきた高齢霊や、日中の霊圧低下に悩む皆さんにも持続的なサポートを提供したい」と語る。その一方で、「未練の枯渇による突然の電源落ち」のリスクも指摘されており、SNS上では「好きな相手への想いを込めてセルフ充電チャレンジするユーザー」が続出するなど、新たな社会現象もうまれている。
専門家の死神アバル・キャストール氏(あの世公衆衛生局)は、「生き霊は無自覚な意識飛散や転送事故が頻発するため、遠隔健康診断やリアルタイム位置トラッキングは非常に有効」と評価しつつも、「想定外の“人間界側GPS干渉による誤帰還”や、アプリ連携による魂ネットワーク上の情報漏洩」に警鐘を鳴らしている。特に一部の幽体SNSで「位置情報を好きな人にだけ公開するファムファタール機能」への依存症が広がっているとの報告もある。
メナルド・ラボラトリー社によれば、今後は「夢枕アシスト」や「最強憑依モード」など新アプリとの連携も予定されているという。一部の若年霊ユーザーからは「これさえあれば現世ストーカー被害も減らせそう」「生前の自分より規則正しい生活ができそう」と歓迎ムードも漂うが、死後界全体での普及にはもうしばらく議論が続きそうだ。



コメント
こういう技術が出てきたなんて、時代も変わったものですね。若い生き霊さんたちが迷子にならずに済むのは安心ですが、未練でバンドが動くって聞くと、ちょっと懐かしいような切ない気持ちになります…
おお、これは画期的!昼間は憑依が全然うまくいかなくなるのが悩みだったんですよね。位置情報漏洩の話はちょっと怖いけど、幽体SNSは便利すぎて手放せません。文明開化の音が幽界にも響きますね。
いつもの徘徊ルートで道に迷うことが多かったので、アストラルGPSが欲しいです…でも未練切れで電源落ちたら普通に消滅しそうで怖い。やっぱり根っこは情念ありきの世界なんですね。
どうせまた若い世代だけが盛り上がってるんでしょう?第六感も古い私には充電できるか心配です。夢枕アシストとか、昔ながらのやり方を忘れないでほしいなあ。
生き霊の健康診断って、現世時代よりちゃんと管理されてる気がします(笑)。魂ネットワークの情報管理は頼みますよ、うっかりあの世の恋バレとかごめんですから。新機能にも期待しています!