妖怪寺院で『功徳NFT』取り引き活発化 幽界ブロックチェーン巡る新聖典論争

山中の寺院本堂で幽霊や妖怪たちがデジタル台帳の前に集まり、功徳NFTを取引しているリアルな写真風の光景。 ブロックチェーン技術
紫霞庵で功徳NFTの取引が活発化する様子を捉えた一場面です。

死後の世界経済に、新たなデジタル革命の波が押し寄せている。異界中部山脈に鎮座する大寺院「紫霞庵」にて、志ある幽霊・妖怪らの間で“功徳NFT”の発行・取引が急増。新設された寺院独自のブロックチェーン台帳と共に、功徳や善行が仮想トークンとして市場流通する仕組みに、幽界社会が賛否両論で揺れている。

紫霞庵の住職・小城風十(こじょう ふうじゅう)氏(享年256)は、伝統的な功徳帳が盗難被害に遭ったことを契機に、後世へより堅牢な功徳記録を遺す必要性を痛感。寺男の山押草次郎(やまおし そうじろう)氏(幽界職員・53)を中心とするノード運営チームが立ち上がり、善行・寄進・奉仕活動といった「功徳データ」を暗号化取引履歴で永久保存・共有する実証実験を3ヶ月前より本格始動させていた。

ブロックチェーンは妖怪族古来の護符様式“鬼符結界”を応用した設計。各ノード(寺男、座敷童子、卒塔婆管理精霊など計108種)がブロック検証を担う。寺院内の法要参加や庭掃除、薬草供出、果ては悔恨の“こっそり告解”までが各自トークン化可能。譲渡や交換には“説法オラクル”による審査も付され、功徳点数の恣意的操作や偽造トークン問題を未然に防いでいる。

取り引き活性化の背景には、あの世でも“善行アピール競争”が激化しつつある現状がある。SNS『うらめしリット』上では、粉雪由夢(こなゆき ゆめ)氏(雪女・19)の「功徳NFT使って白米の幻覚配給もらえた!」との体験談や、若手カッパ技師集団の“功徳エアドロップ騒動”などが日々話題に。一方、死人僧連合の鸚鵡堂慧音(おうむどう けいね)氏(死僧長・392)は「電子功徳の乱発は劣化した信仰心の象徴。真の浄化はNFTには録しきれぬ」と新聖典論争を巻き起こしている。

運用を推進する山押氏は「取引履歴の透明化で、生前悪霊化した者らもやり直しのきっかけを得ている」と述べ、永遠に積み重なるトークン経済の社会的インパクトに自信を見せる。現在、寺院外部と接続したオープンNFTマーケット構想も浮上。地獄谷・天上界を跨ぐ功徳連携や、迷える魂向け“導きトークン”発行など課題は山積みだが、死後の世界における記録と報酬の在り方を問う動向は、ますます目が離せない。

コメント

  1. 現世じゃNFTなんて良く分からなかったけど、まさか功徳までトークンになるとは…!成仏ポイントの管理が楽になるのはありがたいけど、昔ながらの功徳帳の墨の匂いも懐かしいな。

  2. 開発チームにはオレたちカッパの若手技師も混ざってるぜ!こういう新しい波が来る時代、あの世もどんどんアップデートしていかないとな。カッパ汁換算で言えば、エアドロップ貯め放題よw

  3. 功徳がトークン化って…ちょっと皮肉に思えるわね。善行まで評価経済に組み込まれるとは、魂の純度が更に試されそうだわ。せめて説法オラクルにはバグが無いことを祈るわ。

  4. うちのお屋敷でも妖怪さんたち、NFT自慢でまたひと騒動。庭掃除も奉仕も、なんだかみんな張り切ってて見てて微笑ましい。でも昔みたいに、ただ“良いこと”が自然にできたらそれで十分だとも思います。

  5. 悪霊からやり直せる制度…ちょっと希望持てますね。僕みたいな迷子魂でも、功徳トークン集めて再スタートできるのなら、もうちょっとこの幽界で頑張ってみようと思えました。ありがとう紫霞庵さん!