お化け議会、幽界SNSのバイラル誤報対策で対立激化 “幽霊ファクトチェック部隊”創設案めぐる波紋

幽霊や妖怪が集まるお化け議会の一室で、デジタル端末や霊的な書類が広がる中、真剣な議論が交わされている様子の写真。 情報リテラシーとフェイクニュース対策
バイラル誤報問題への対応を巡り、異界の議会が白熱した議論を繰り広げている。

近年、幽界で最も人気のあるSNS『HAUNTERNET(ハウンターネット)』を舞台に、バイラル誤情報や偏向報道が急増。ついに、あの世の最高意思決定機関「お化け議会」は、幽霊や妖怪住民の情報リテラシー教育と、フェイクニュース拡散対策への本格的な制度導入を巡り揺れている。生成AIの記事量産や偽アカウントによる“チェーン大霊メール”流行が、死後の世界にも新たな動揺をもたらしている。痛手を被ってきた精霊自治会や死神記者連盟も巻き込み、独自のファクトチェック部隊創設案が議会に提出された。

お化け議会情報統制委員会のベテラン委員・髑髏村メイ(ドクロムラ・メイ、享年年齢不詳)は、「本来、あの世の民は“見抜きの眼”を持つ」と語るが、今年急増した『無限怪談生成AI』発・誤記事の拡散スピードには「数百年ぶりの危機」と表情を曇らせた。委員会によると、特に『天国移住急げ!煩悩税100%導入間近』や『閻魔王、実は人間時代の借金取りだった』といった虚偽記事は一晩で750万リツイートを突破。さらにアルゴリズムが悲観的記事を優先表示するため、住民の“成仏不安指数”も上昇しているという。

事態を重くみた議会と精霊自治会、幽界IT連盟は新年度から「幽霊ファクトチェック部隊」創設案を本格検討。隊長候補の河童情報監察官・水位谷クララ(すいいだに・クララ、役職年齢145)は、「水底で鍛えた監察技術と、誤報は水に流さぬカッパ魂で臨む」と意気込みを語る。一方、「ファクトチェック実働部隊が言論統制に化ける危険性」を危惧する雪女派議員たちは、『凍結アカウント』処置の乱用や、正統ジャーナリズム魂への影響を懸念し、対案として「全住民対象・情報源真贋クイズ大会」を提案した。

SNSの一般住民からも賛否両論の声が上がる。幽霊学生・浮野影志(ふきの・えいじ、23)は「母が『来月から異界通貨ゼロ』というチェーンメールに驚き、墓地で資産隠しを始めた。信じやすい家族世代のためにも対策を」と述べる一方、デジタル妖狐・九尾つづみ(きゅうび・つづみ、滋養年齢290)は「“おばけウソ発見器”の判定基準がブラックボックス。偏向的監視社会の到来」と抗議している。

専門家の間では、偏向報道を生み出すAIアルゴリズムの透明化や、幽界新聞社によるクロスチェック体制の強化も話題だ。死神サイバーパトロール協会理事・鎖羅土アカリ(さらど・あかり)は「フェイクもまた“未成仏情報”のひとつ。闇雲な処罰でなく、住民と共に“情報の供養”を進める必要がある」と指摘する。消えぬ誤情報、加熱する議論——異界の『正しい知』を守る取り組みは、まだ亡者半ばだ。

コメント

  1. 成仏してからもフェイクニュースに悩まされるとは…世知辛い世の中ですね。ファクトチェック部隊、うまく機能するといいですが、昔の幽界放送電波乗っ取り事件を思い出して少し不安です。

  2. AI怪談生成の誤報、ほんと最近多いです!祖父の霊も『天国移住ネタ』を信じて騒いでました。やっぱりもう少し情報リテラシー教育、うちのお墓界隈でもやってほしいな…。

  3. 幽霊ファクトチェック部隊、立ち上がっても“凍結アカウント”に巻き込まれる誤爆が絶対出そう。氷結派の雪女さんたちの懸念にも一理あり。亡者の表現も守ってほしいです。

  4. 一晩で750万リツイートって、幽界でもバズりすぎてて笑いました。あの世のバイラル恐るべし。昔のあの世新聞は平和だったなあ…ちょっと懐かしいです。

  5. 情報の供養…なんだか神秘的ですね。どちらかといえば処罰よりも供養や教育に重きを置いてくれる方が、個人的には嬉しいです。異界社会の成熟度が問われてますね。