死後界サブスク動画の“おばけシネマ”が急拡大 幻の怪談劇・供養ライブが人気に

夜の薄暗いリビングでテレビ画面の明かりに照らされながら複数の幽霊が集まり、手に供養札のようなものを持っている様子の写真。 サブスクリプション動画
“おばけシネマ”のライブ配信イベントを楽しむ幽霊たちの一場面です。

動画サブスクリプションが多様化する異界社会で、最近注目を集めているのが“おばけシネマ”と呼ばれる幽界向け配信サービスだ。従来の名作怨霊ドラマやお悩み供養トークに飽きたユーザーたちの間で、ニッチなジャンルを扱う“リアルタイム供養イベント”付きのライブ配信が急速に広がっている。

本サービスを運営する幽影映像合同会社は、もともと古典怪談劇場のホール管理を手掛けてきた一族によって設立された。遺族の記憶に残る“幻の上演”や未発表の怪談映像など、現世との縁を感じさせるコンテンツが目玉だ。最近人気なのは、供養師・鎮葉秋乃(ちんばあきの、享年201)の実話怪談をもとにした『再会の土間』シリーズ。初回配信時には同時視聴者数が幽界での最多記録を更新、月額50霊銭のプラン加入者が1万世帯を突破した。

“おばけシネマ”の最大の特徴は、ライブイベント時に視聴者がリアルタイムで供養札や鎮魂マークを投げ込めるインタラクション機能だ。『再会の土間』初回の実況欄には、「成仏できました」「こういう供養は新しい」「現世の思い残しも真夜中ライブでさっぱり」など、観覧した幽霊や妖怪から体験談ちょう発が殺到。イベント終盤には、司会進行役の黒衣狸堂(くろいだぬきどう)氏による“乱れ読経セッション”で大きな盛り上がりを見せた。

一方で、サブスクリプションの解約にまつわる“怪談あるある”も話題だ。解約を申し出た幽霊たちが感情を引きずるため、深夜の墓前で自動的に“継続登録”されてしまう例が相次ぐ。幽影映像合同会社の広報・橋渡麗空(はしわたりれいく)氏によれば、「名残惜しさがサブスク継続の最大要因」とのこと。SNSでは「幽界のサブスクは一度ハマると抜け出せない」と警鐘を鳴らす声も出ている。

専門家の霊界メディア評論家・四谷菊之進(よつやきくのしん)氏は、「従来、死後の娯楽といえば百物語や山わらし寄席など限定的だった。しかし動画サブスク文化の拡大で、“自分語り供養”や“幻の人間関係リバイバル”といった新たな体験型コンテンツが不可欠になっている」と指摘する。今後は著名な死神バンドによる独占配信や、疫病神持ち寄り怪談ライブなど、ますます尖ったライブイベントの投入が予定されているという。

増え続けるライブラリ作品に、異界ユーザーの“深夜流し見”はすっかり定着。幽世(かくりよ)の日常に動画サブスクが根付きつつある今、ユーザー自身も“成仏しながら観る”新時代の娯楽の行方に注目が集まっている。

コメント

  1. おばけシネマ、話には聞いてたけど本当に人気なんですね!生前は映画館通いだったので、こうやって異界でも新作に出会えるのはうれしいです。今度『再会の土間』、供養札持参で観てみます~。

  2. 成仏しながら配信…なんだか現世では考えられない体験ですよね。供養マーク投げてると、気持ちが軽くなって思い出も浄化される気がします。異界のサブスク、今後どこまで広がるのか楽しみです。

  3. 解約あるある、めっちゃ共感して笑いました。どうしても名残惜しくて…結局また“継続”されてます(笑)漆黒の夜にひとり供養ライブ観るの、やめられません。

  4. 山わらし寄席しか娯楽がなかった昔に比べたら、本当にいい時代ですよね。供養ライブで思い切り泣いて、黒衣狸堂さんの乱れ読経で笑って…この世にいた頃より充実してる気がします。

  5. 最近の幽界メディア、トガりすぎじゃありません?疫病神持ち寄り怪談って、さすがに攻めすぎ。でもあの世の日常もこうやって進化するなら、退屈しなくていいのかも。