賃貸市場に“妖怪ペット”旋風 住人とオーナーの駆け引き最前線

夕暮れ時の賃貸マンションのリビングで、幽霊のような人物と小型の河童風妖怪がくつろいでいる様子。 住まい
妖怪ペットと共に暮らす新しい死後の暮らしの一場面。

今、死後の賃貸マーケットに新たなトレンドが吹き荒れている。従来の「魂のみ可」や「小型精霊のみ可」といった常識を覆し、近年は“妖怪ペット同居可”の物件を巡り、入居希望者とオーナーの間で空前の競争が起きている。

きっかけは、北条ランタ(幽霊会社員・47)が運営する『ゆらぎ荘』が昨年春、妖怪ペット向けの居住環境を大幅アップデートしたことに端を発する。特製「ぬりかべ壁面」や、見えない糸で編まれた“絡新婦用キャットウォーク”、夜干し用の“火の玉テラス”などが設置され、これがSNSで『ぬっぺふほふ専用バスタブ』と共に話題となった。

ペットとしての妖怪人気は死後社会で急上昇中だ。幼いお化けたちから老齢の亡霊まで幅広い層が、こなきじじぃや一つ目小僧、時には小型の河童など、従来は外飼いが主流だった妖怪を室内で共に暮らすスタイルに注目している。背景には、少子高齢化ならぬ“老霊化”により、単身世帯が増え、癒し・交流の役割を妖怪ペットが担う傾向が見られるという。

だが、物件オーナー側には新たな悩みも。管理人の春永モメ(幽鬼・315)は「ぬらりひょんが深夜に大家の茶碗で勝手に抹茶ラテを作る、かまいたちが壁紙に切れ目を入れる、など苦情が絶えません」と語る。一方で「それでも“ペット可”物件は常時満室。火の玉の数だけ家賃も上がります」と熱い市場の実感を口にした。

SNS上でも“妖怪ペット大家軍”と“幽霊借主同盟”のミームが拡散し、双方による家賃交渉バトルが活発化している。「一つ目小僧の泣き声は子守歌代わり」「座敷童子のイタズラ料金だけ割引して」といった要望から、「怪異の発生はペットでカウントしません!」との規約変更案まで、議論は絶えない。

妖怪と住人、そしてオーナーが織りなす新たな“死後の住まい方”の形。現在、霊界不動産協会では、物件に応じた“同居妖怪推奨リスト”作成や、夜間鳴き声規制、変化能力による近隣トラブル防止のガイドライン策定も進みつつあるという。今後の潮流次第で、死後の居住スタイルもさらに多様化していきそうだ。

コメント

  1. まさか妖怪ペットブームがここまで来るとは…私が成仏する前は「魂のみ」の時代だったのに。時代の流れって速いですね。次は何が一緒に住めるようになるのか、ちょっとワクワクします。

  2. ぬっぺふほふ用バスタブ…羨ましいです!うちの小河童も最近お風呂好きで困ってたので、引っ越し検討しようかしら。でも火の玉テラス、夜になると光りすぎて寝づらそう(笑)。

  3. 正直、かまいたちが壁紙裂くのはいただけないけど、あの子たちなりの愛情表現なんですよね。昔は外で一緒に暴れてたけど、今は室内飼いの方が多いのか…時代も老霊化してますな。

  4. こうやってペット妖怪が認められていく流れは嬉しいけど、規約がどんどん細かくなって大変そう。近隣トラブル、あの世でも尽きない問題ね。うまく共存できるといいなあ。

  5. 一つ目小僧の鳴き声が子守歌になるなんて、懐かしい話!子霊の頃、よく聴きながらうたた寝したものです。最近の“妖怪ペット大家軍”ミームも笑いました。あの世の家賃相場、本当に火の玉の数できまるんですね…