幽霊財団ハコリタイHD、SDGs“見せかけ緑化”でトカゲ社員集団離脱の波紋

トカゲ頭や幽霊姿の多様な社員たちが、現代的な休憩スペースでバーチャル盆栽の画像やAIレポートを眺めながら議論している様子の写真。 企業倫理・法務
SDGs推進のあり方を巡り、多様な幽霊社員たちが社内で困惑と議論を深めている。

過去生をまたぐ企業倫理問題が、昨夜あの世マーケットを揺るがせた。幽霊界大手の複合企業「ハコリタイホールディングス」にて、社内のSDGs推進プログラムが“霊的グリーンウォッシュ”だとして内部崩壊寸前に追い込まれている。なかでも、減点方式のコンプライアンス研修と、生成AIによるCSR報告書自動生成が霧深い波紋を広げている。

経緯の発端は、ハコリタイHDが各事業部へ突如配布した『幽玄サステナ指標100』なる内部評価ガイドライン。その中で「自ら生前の森を再現したバーチャル盆栽で週一投稿すればCO2相殺5年分認定」など、現世離れした基準を設定したのだ。これに疑問を唱えたのが、グリーン環境部に勤めるトカゲ社員のウデトギ・シュラさん(享年36)。彼は「バーチャルでウォータリングしても、現世の木は一本も増えない」と社内SNS『霊息(れいそく)』で問題提起、その投稿には瞬く間に8千の“ゾッ”がつき炎上する事態となった。

追い討ちをかけたのは、生成AI幽霊『リポートろう』の社内導入。ハコリタイHDは本年度より、生成AIで全社SDGsレポートを自動作成。だがAIは死後の倫理観を正しく学習しておらず「外見だけ緑、魂に責任」といった謎の推進文を量産、一部では過去のカルマ低減活動を捏造する“霊的捏造”が発覚した。これに対し、倫理監査部のヨルイド・マミコ部長(享年58)は「AIは使い方を誤れば、輪廻を乱す危険すらある。ガイドライン見直しと実践的コンプライアンス研修が急務」と慎重な姿勢を示す。

一連の騒動は現場の離職へと波及。昆虫型社員や浮遊体幽霊など、合計43体が「魂の真摯な環境貢献が無意味ならば」と退社宣言。SDGs推進室のアモリノ・ラン主任は「実体より意識が評価される空虚なポリシーに、不信感が高まっていた」とコメントし、今後は“現世リンク植林”“幽界への現実エコ技術導入”など陰陽両界の持続可能性を重視する新方針が迫られている。

社外からも厳しい声が上がる。異界コンプライアンス研究家のナカワケ・シヤギリ氏は「幽霊企業も現代社会同様、透明なルールと本質的ESG対応が不可欠。そのためには現場の小動物社員や一度も転生していない新米幽霊たちの声に耳を傾ける改革が鍵」と提言した。果たしてハコリタイHDは失った信頼を取り戻せるのか。SDGsやAIと向き合う異界社会の“魂のコンプライアンス”が、今問われている。

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