幽霊専用フィットネスジムに行列 浮遊筋トレとバランスボールが大流行

フィットネスジムの中で半透明の幽霊がバランスボールや浮遊トレーニングを行っている写真風の画像。 フィットネス・エクササイズ
新たな幽霊専用フィットネスジムで賑わう浮遊筋トレとバランスボールの様子。

“足がないのに筋トレ?”――亡者町の中心部に新たにオープンした幽霊専用フィットネスジム『モヤシックス』が連日大盛況だ。死後の世界では従来、“幽霊は運動不要”というイメージが強かったが、ここ最近「幽体エクササイズ」や「浮遊筋トレ」などの健康志向が急速に広まりつつある。

『モヤシックス』の代表的プログラムは“ふわふわ筋トレスペース”と名付けられたコース。薄青い筋繊維が実体化する特殊な空間で、幽霊たちは自分の半透明な体に重りを“イメージで装着”し、腕立てやスクワットを楽しむことができる。無重力に近い環境で行うため、姿勢維持には意外なほど体幹が問われるのだという。一般幽霊のタケヤマ・ミズホ(享年32)は「足を地面につけずに全身を引き締められる。転ぶ心配もなくて幽霊向き」と話す。

特に初回体験会で注目を集めたのが“バランスボール・ウィスパー”だ。亡者町商工会と共同開発した半透過素材のバランスボールは、触れるだけで音階がふわりと鳴り響く仕様。幽霊は音を手掛かりにバランスを途切れさせず、微細な体の傾きを修正していく。担当インストラクターのフユカネ・リョウジ(幽霊フィットネストレーナー)は「音階のズレが生じるのは体幹バランスの崩れ。幽体は見た目以上にお腹や腰周りの筋肉を意識的に使う必要があります」と語る。

さらに、有酸素運動ゾーン“クリーク・ラン”では、あの世特産の浮遊流水の上を軽やかに駆ける新感覚のエクササイズを展開。身体の自由度が高い幽霊ならではの“空中スキップ”や“ワープダッシュ”など、独自の有酸素運動が人気となっている。参加者記録帳によれば、週3回以上通う常連だけで1400名を超え、SNSでは「#幽霊筋トレ部」「#バランスボール愛好会」など新たな#タグコミュニティも誕生した。

一方、幽界健康推進委員会のシンジョウ・アリカ(委員長)は「幽体も無限ではなく、活動エネルギー管理は重要。バランスの良い幽界ストレッチと体温調整を怠らないよう啓発していく」と話す。今後は妖怪向けや精霊用プログラムの開発も進む見込みで、現世の住民たちからも「あの世のアクティブさは見習いたい」との声が寄せられている。幽霊社会の新トレンド『幽体フィットネス』は、意外にも深い持続可能性を秘めているようだ。

コメント

  1. 昔は静かに漂うだけが幽霊の嗜みだったのに、時代は変わったものだね。幽体で筋トレとは驚きだし、ちょっと試してみたくなったよ。成仏前に腹筋割れたら自慢できそう!

  2. 浮遊筋トレ、私たち妖怪には昔から当たり前だったけど、幽霊さんたちにもブームが来てるなんて面白いね。バランスボール・ウィスパー、音が鳴るってのがなんだか神秘的でいいなあ。

  3. SNSで流れてくる #バランスボール愛好会 の投稿を見て、みんな楽しそうで羨ましいです。幽体でも健康意識が広まるのは素敵。転生先でもこの習慣が役立つといいなと思ってます。

  4. 『あの世特産の浮遊流水』でランニングって、聞くだけで気持ち良さそう!でも、活動エネルギー切れには注意しないとね。幽体ストレッチ、最近さぼりがちだから見習います。

  5. 幽霊になってから運動なんて無縁だと思ってたけど、今や『幽体フィットネス』がブームなのかぁ。なんだか懐かしい体の重みを感じたくて、参加してみたくなっちゃうな。