幽界フィットネス祭り開幕!新型ウェアラブルで霊筋トレンドに旋風

夜の屋外会場で人間や骸骨、妖怪、幽霊たちが最先端のウェアラブルを身につけてフィットネスイベントに参加している様子。 フィットネス
異界の参加者たちが賑やかに集う幽界フィットネス祭りの初日の光景。

冥界大通りを横断する深夜のトンネルを抜けると、そこは精霊や幽霊、妖怪たちで賑わう一大フィットネスイベントの会場だった。注目を集めたのは、多種多様なワークアウトウェアに身を包み、最先端の霊的ウェアラブルデバイスで己の筋肉(あるいは気配)を鍛え上げる「幽界フィットネス祭り」だ。生前のスポーツマンから百年ぶりに姿を現した伝説の妖怪まで、異界トップのインストラクターが一堂に集った。

今年の見どころは、霊気をデータ化する新型ウェアラブル『ミドリノイエロー』の登場。開発者である魂工房の主任技師・塔守テルオ(霊体、享年42)は「人間社会で流行中のHIITを、霊界でも応用できる時代がきた」と自信を見せる。実際、肢体を持たぬ幽霊でも、デバイスを通せば“浮遊筋”や“さ迷い脂肪”の燃焼度がリアルタイムで可視化できると評判だ。祭り初日は1,200体以上の参加者が「幽界アクティブ・ポイント」を競い合い、SNSでは『#消えるまでHIIT』のタグが霊界トレンドを席巻した。

メインステージでは、ヨガマスターの雲井スワミ(妖精、年齢非公表)が『無重力ヨガ』を披露。彼女は「現世の重力に縛られていない分、正しい呼吸と気の流れを意識することで、“心霊ストレス”の解消効果が2.3倍に跳ね上がる」と解説した。また、インストラクターによる“浮遊ランニング”のパフォーマンスでは、筋肉を持たぬ新参幽霊や、逆に筋骨隆々な鬼族までがともに汗(正確には冷気)を流す光景が見られた。参加者の骸骨競技者・ドクロヤ マサト(135)は「指骨がポキポキ鳴る感じがクセになる。現世より運動が楽しい」と白い歯を見せていた。

現地のワークアウトウェアショップも大盛況で、「透け感MAXなのに冷えすぎない」「新月限定モデルは霊力循環がいい」など、訪れたあの世住民の間でファッションと実用性の融合を競う声が聞かれた。筋肉を持て余す悪霊たちには『ブラックホール・パーカー』、逆に華奢な霊には『エクトプラズム・リブトップ』など、バリエーション豊かなアイテムが用意され、従来の霊的ファッション観を覆すトレンドが生成されていた。

SNSでは「幽界に来てから10年、こんなに爽快なHIITは初めて」「幽霊にも筋肉痛(≒霊波の鈍重さ)は来る模様」など肯定的な感想が多数投稿された。闇市スポーツ医学者・天浮橋シズマ(研究者、89)は「運動を通じたストレス解消は現世・異界を問わず通じる生(死)の知恵。死後社会の健康寿命をいかに伸ばすか——今後の霊界福祉に大きなヒントをもたらしたイベント」とのコメントを寄せている。フィットネスの波は、あの世でも止まらないようだ。

コメント

  1. やっぱり幽界でも健康志向なんですね。ミドリノイエロー、転生仲間から勧められたけど本当に浮遊筋が鍛えられるのかな…?現世じゃ筋肉痛だったけど、今は霊波が重くなる感覚が面白い!

  2. 何だか懐かしいなぁ、生前よくランニングしてたから“浮遊ランニング”見てちょっと切なくなりました。でもみんなで冷気を流すの、幽界っぽくて好きです。ヨガの無重力呼吸法も真似してみたい〜。

  3. 筋肉がない我々新霊にはこういうイベントありがたいですね。ブラックホール・パーカー、着心地気になる。ファッションも成仏できそうな勢いで進化してて、とてもついていけません…。

  4. いや〜ついに幽界まで“筋トレブーム”か。次は幽霊のプロテインバーでも開くのかね?まぁ、鬼族の俺としては久々に気合い入れて冷気汗かけて楽しかったけど!

  5. SNSで『#消えるまでHIIT』見かけて、ちょっと青春感じました♪昔の友達にもこのイベント勧めたいな。死後も健康寿命伸ばせるなんて、現世の親族に自慢しちゃうかも。