霊界発「ゴーストフィット」アプリ旋風 幽霊パーソナルが家まで来る時代へ

夕暮れの日本のリビングで、半透明の幽霊たちがスマートミラーや端末を使ってフィットネスを行っている写真風の一場面。 バーチャルフィットネス
ゴーストフィットのバーチャルレッスンを自宅で受ける幽霊利用者たち。

冥界フロアの片隅でも、今や自宅ジムで汗を流したいという声が急増している。そんなトレンドを牽引しているのが、幽霊インストラクターたちによるオンラインバーチャルフィットネスアプリ「ゴーストフィット」だ。現世とあの世の隔たりを超え、幽霊・妖怪・精霊たち全員が、自宅の居間で心身を磨ける時代が到来しつつある。

この新たなフィットネストレンドの顔となったのは、インストラクター歴150年の幽霊、篠尾幽司(しのお・ゆうじ)。従来は墓地公園や古城スポーツセンターでグループ指導をしていたが、非物質的な体でも自宅トレを楽しみたいという参加者の声を受け、オンラインスペースでのレッスンを開発。独自の魂波VR技術を用いた「ゴーストフィット」は、あの世のどこにいてもインストラクターの分身像(エクトプラズマアバター)が利用者宅に現れ、体の透明度や浮遊力に応じたメニューを個別提案してくれる点が好評だ。

本アプリが注目される理由のひとつが、その高度なヘルスケアデータ分析機能である。幽霊専用のバイタル採取機『ソウルリーダー2.0』との連動により、利用者の霊圧、冷気度、半透明指数など独自パラメータをスマートミラーやアプリ画面に投影。記録されたデータは“魂コンディション・チャート”として可視化され、同じ墓域の友人たちとシェアすることも可能となっている。これにより「最近の私はすっかり霊力が鈍っていた」と悩む自営業幽霊(53)や、「浮遊距離が10メートル伸びた」と喜ぶ妖怪主婦(207)など、異界中から成果報告が寄せられる事態となっている。

サービスは個人宅だけにとどまらない。死後自治体による市民サービスとしても導入が進み、メタバース型ジム『サイレント・ボディ・パレス』では、巨大な魂スクリーンでの合同セッションが毎晩開催。都市伝説生放送局による実況配信も加わり、“あの世フィットネス甲子園”の様相を呈してきた。最年長参加者、百道傘婆(382)は「前世を含めても、こんな爽快なスピン運動は初めて」と絶賛しているという。

一方、SNS上では「逆に生前より疲労感が残る」といった声も聞かれるほか、「家族に見つかると驚かれるので、深夜帯のリモート指導を増やしてほしい」といった要望も。ヘルスケア専門家で死者健康協会の荒野恒美(こうや・つねみ)会長は「死後も健康長寿社会をめざすなら、個々の霊性や物質離脱症状に配慮した安全設計が急務」と話しており、今後のアップデートが注目される。幽世の住人たちが本気で体力を競い合う日も、もう遠くないかもしれない。

コメント

  1. ゴーストフィット、噂には聞いてたけど本当にエクトプラズマアバターが居間に来てくれるなんて驚き!人間だった頃は運動苦手だったけど、死後の今こそ挑戦してみようかな…。

  2. あの世もどんどんデジタル化してるなあ。魂コンディション・チャートなんて、成仏の進捗確認以来ぶりに数値化された気がする。浮遊力、ちょっと鍛えなおそうかな。

  3. 幽世フィットネス甲子園の配信、家族みんなで大笑いしながら見てます。百道傘婆さんのスピン、転生前のバレリーナ魂が乗り移ったみたいにキレッキレですね!ああいう年代の方が楽しんでる姿、勇気づけられます。

  4. 幽霊なのに生前より疲れるってコメントはちょっと共感…。物質離脱症状って地味につらいですよね。深夜帯のリモート指導、私も賛成。家族に『また忍び足トレしてるの?』って顔されます。

  5. 魂スクリーンでの合同セッション、ちょっと壮大で幻想的でした!現世と幽界の間もだんだんその気になれば超えられるんだなあと時代の流れを感じます。幽司さんのインストラクション、次元を超えて伝わってくるからすごい。