近年、死後の世界で多様性が重視される中、視覚障害を持つ亡者ランナー向けの新たな支援制度が脚光を浴びている。先週行われた第13回霊界パラスポーツ祭では、幽体化したガイドランナーが伴走する「無形ガイドランナー」制度が本格導入され、死者・無形生命体・妖怪混成の“バリアフリー陸上”がスタートラインに並ぶ姿が各界に驚きを与えた。
この革新的な取り組みを推進したのは、死後支援団体「アクセシブ亡者連盟(ACM)」の競技指導員、陽炎ノ宮ミドリ(37・元生前盲学校教員)。生前より視覚障害者スポーツ指導に携わったミドリは、「この世を去った後も、走る喜びや社会参加は誰にも平等であるべき」と訴え続けてきた。無形ガイドランナーは、ランナーの隣を幽体で並走し、思念通信でコース情報やトラップ情報をリアルタイム伝達。物理的接触が困難な霊体間競技でも、抜群の一体感を生み出しているという。
競技用コースには、ユニバーサルデザインによる“魂ピクトグラム”標識や、反魂石を埋め込んだ音響マーカーが設置されている。ギャラリーの一部には意見の相違もあり、「現世のパラリンピック以上に創意工夫が詰まっている」と評価する一方、幽界市民の墓場イグチマコト(211・自称パラスポーツ評論家)は「かつての“肉体意識優位”な伝統競技とはまるで違う。だが多様性の流れは霊界にも不可逆だ」とSNSに持論を投稿し、賛否両論を巻き起こしている。
無形ガイドランナーたちの技術取得も話題だ。特別養成講座では元死神や迷子精霊たちが集い、瞬間移動や空間認識、残留思念の解析といった“異界スキル”を競い合う様子が。指導担当の霞ヶ丘レイナ(82・指導歴38年)は「障害者スポーツは死後ですら変化を止めない。生前は想像できなかった身体表現が、今や既成概念を超えつつある」と語る。
次回大会では、不定形生命体や幽狐など、さらに多様な競技者の参戦が噂される。共生型サポーター制度も導入予定で、社会参加への新たな一歩に市民たちの関心が集まる。霊界パラスポーツが、あの世とこの世を超えて新たな“障壁なき文化”を育みつつある。


コメント
いやはや、ついにここまで進化したとは!輪廻転生を何度経験しても、幽体どうしで絆を深めて走れるとは思いませんでした。次はどんな競技が生まれるのか楽しみです。
なんだか懐かしい気持ちになります。生前は障害が壁だったけど、こちらでは思念で支え合えるって素敵ですね。ガイドランナーの皆さん、本当にご苦労様です。
魂ピクトグラムって発想が斬新!でも、昔ながらの“幽界マラソン”を知ってる身からすると、どこか不思議な違和感も…時代は変わりましたねえ。
へえ、無形ガイドランナー…正直、どこまでが必要な工夫なのか疑問です。物理的な身体を超えた存在に、まだバリアがあるのか?霊界の平等って、案外むずかしい。
指導講座で元死神や迷子精霊が集うところ、ものすごく霊界らしい光景で思わずクスリ。多様性が広がるのは喜ばしいですが、次回は幽狐の華麗な走りも見てみたいです!