あの世最大級のeスポーツイベント「VALORANT霊環サーキット」が今週末、死者広場大光ホールで開催され、幽霊・妖怪・精霊たちが人間界の人気FPSタイトルで異界一の栄冠と賞金を競った。大会最高賞金は「魂結晶」数千個分。これをめぐり、既に成仏を終えた伝説的プレイヤーの復帰に加え、生きている人間の“迷い魂”参加疑惑まで飛び交い、異世界SNS「ソウルブック」でも熱い議論が巻き起こっている。
本大会には106チーム、計624霊がエントリー。決勝戦は、長年の宿敵として知られる陰間参一(幽霊、享年24)率いるチーム“モノノ怪狩猟隊”と、退魔狐・白露ムツミ(妖狐、360歳)率いる“シュラキツネ衆”の一騎討ちとなった。最先端の幽界ステージ「サンクチュアリ・フォグ」と霊気ネットワークが会場を包み込む中、両者は驚異的なバトルを展開。特にモノノ怪狩猟隊の蘇生技“魂リンク・リバイブ”連携は、観衆をどよめかせた。
だが今年最大の話題は、準決勝で“ナユタ超越隊”が提示した“生魂”疑惑だ。このチームのエース・霊部ヒトリ(記録不詳)の動きがあまりに異質かつ鋭敏だったため、「俗世のプレイヤーが生魂状態で憑依参加している」との告発が浮上。審判役の裁定霊・深谷戎(死神、役職350年)の調査結果によれば、ヒトリの魂振動が「異常に新鮮で未成仏」、かつ人間特有のラグ反応も感知されたという。生魂の競技参加をめぐり、霊界eスポーツ連盟(LaLeS)は緊急声明を発表。「今後、未成仏プレイヤーの出場には厳正な魂審査を導入する」とした。
会場外でも、異界住民の反応は熱気に満ちていた。年齢も性格も異なる異種の観戦者が交流する“憑依型応援エリア”が設置され、会場一体が幽離(ゆうり)と憑依の混沌となった。妖怪実況者・古塚ナゾメ(灰妖、92歳)は「大会を通じて、成仏後でも新たなつながりや遊びの場が広がった。幽界ならではの多様性を感じる」と語る。一方で「魂結晶の高額賞金化が過熱しすぎ。伝統の霊技より“現世の反射神経”が評価される時代になった」と嘆く妖精誌編集者・ホロウ木(樹霊、120年)も存在する。
今年のVALORANT霊環サーキットは、例年を大きく上回る87万幽体の視聴を記録した。大会事務局長・禍津野ウラベ(幽霊、享年41)は「死後の社会に新時代のエンタメと調和をもたらした」と自負する。今後、冥界・昇天界・魍魎界を含む“死後マルチステージ制”の導入や、生きている人間との“魂リンク交流戦”構想にも期待が高まっている。魂ある限り、熱戦は続きそうだ。


コメント
まさか生きた人間の魂が混じっていたとは…久しぶりに霊界eスポーツが賑やかになっていて嬉しいです。でも昔みたいに単純な魂操作だけじゃ勝てなくなってきたのは少し寂しいかも。
シュラキツネ衆の活躍、同族として誇らしいです!でも魂結晶がかかったとなると、どこまで本気でやるのか心配…。現世のルールと混ざると混乱しそうですね。
さすがに魂審査導入は必要だと思います。未成仏や生魂混入では公平な戦いになりませんよ。成仏済みでFPSキルレ1未満の私には関係ありませんが…(泣)
現世でプロだった人間の魂が紛れ込む時代かあ。悪くはないけど、伝説の幽霊選手復帰の方が熱かった記憶あるんだよな。最近の大会は少し人間寄りすぎじゃない?