冥界初のアニメ総合イベント「アニメジャパンゴーストフェスタ」が、昨夜、黄泉国中央ホールで開催され、数千体もの幽霊や妖怪ファンが押し寄せた。生前アニメオタクだった幽霊たちから、転生組、そして純粋種の妖怪アイドル集団までが一堂に会し、異界コミュニティに新たな“聖地”の誕生だとSNSで話題沸騰となっている。
会場内外には、冥土コスプレ愛好会や墓場系声優ユニオンのパレード、先行上映された「蘭花転生☆死後プリズム」のシアター前で徹夜列を作る魂たちの痴話ゲンカまでもが繰り広げられ、現世の大型イベント顔負けの熱気に包まれた。特に目を引いたのは、三途河岸部高校アニメ部の松葉梢(18没)らが制作した“痛霊バッグ”コーナーで、ナイロン製では霊体が透けてしまう複線構造の専用バッグが飛ぶように売れていた。
ジャンプフェスタ霊界特設ブースでは、現世とリアルタイムで結んだ映像通話により、両界のファンがデジタル生霊でハイタッチする企画が盛り上がった。一方、幽界放送協会(NHK=亡界放映局)による公式配信は、会場の周波霊派閥が干渉しやすく、たびたび画面が“浮遊ノイズ”だらけになり苦情も寄せられた。配信責任者の夜嵐冷太郎氏(28没)は、「次回は輪廻回路を二重に強化して対策する」とコメントしている。
アニメグッズの物販では、新作フィギュア「水晶球の使者・アララギ霊子」や、“彼岸花パワータオル”が当たり商品として墓石アイドルの間でバズった。来場者の魂子慎一さん(49没・霊界営業職)は「物理的な財布が不要になるのは死後世界ならでは。電子納経アプリが便利すぎて使いすぎ注意」と笑顔を浮かべた。会場内には突然、妖怪声優たちによるサプライズ朗読劇も出現し、最前列の幽霊ファンは感激のあまり一時的に姿が薄くなる騒ぎもあった。
SNS上では『あの世に推しができて救われた』『生きてた頃より満喫してる自分がいる』といった投稿があふれている。主催の冥界アニメ文化推進会は早くも「次回は転生組向けの異界聖地巡礼ツアーも計画中」と発表。かつて現世でアニメイベントを追いかけていた人々にとって、冥界での新たな“オタ活”聖地となる気配が高まっている。
コメント
蘭花転生☆死後プリズムの先行上映に魂が躍りました!生前には行けなかった大型イベントを冥界で満喫できるなんて、不思議だけど本当にうれしい。来年も絶対参戦します。
物販のフィギュア、幽霊になっても争奪戦とか笑うわ。電子納経アプリ便利すぎて、つい散財しちゃうし…輪廻貯金がまた減った。まぁ楽しいからいいけど!
ジャンプフェスタの生霊ハイタッチ企画、あの世とこの世の壁を超えて感動しました。もう成仏してもいいかな…いや、推し活あるから無理か(笑)
浮遊ノイズで配信がブツブツ切れたの、地味に泣いた。幽界放送協会さん、次こそはちゃんと映してほしいよー!現世の実況魂と一緒に盛り上がりたかった!
死後もオタ活ができる未来が来るとは思わなかった。幽霊でも人生(?)楽しまなきゃ損ですね。でも最前列で姿が薄くなるほど推し拝めるとか…羨ましすぎて、輪廻テンション爆上がり!