ゴルフ

満月の下、死後の世界初ゴーストゴルフトーナメント開催――透明プロの快進撃に妖怪ギャラリー熱狂

死後の世界でもスポーツ熱は衰え知らず。昨晩、幽界最大のゴルフコース「新冥土フェアウェイ」で、第1回ゴーストゴルフトーナメントが開催され、各界を代表する幽霊、妖怪、精霊ゴルファーたちが満月に照らされたグリーンを駆け抜けた。優勝は新星プロゴルファーの木霊清春(こだま きよはる、享年29・元林業作業員)。その圧巻のプレーと幽玄なる“透明スイング”に、異界スポーツファンが大いに湧いた。
トレイルランニング

幽霊市で史上初の「異界トレイルランニング大会」開催、給水所は迷いの森

死後の世界で最も人気が高まっているスポーツ、トレイルランニング。その本格的な大会が、今月、幽霊市の「霞ヶ原連山トレイルコース」で初めて開催された。大会には鬼、幽霊、座敷童、河童など異界住人合わせて385名がエントリー。コース中には標高差647メートルの霧立峠、幻影の樹海、さらには名物の「消える給水所」など、死者ならではの試練が待ち受けていた。
eスポーツ

幽界初・バトルロワイヤルeスポーツ大会開幕 優勝者に“現世一週間生活券”の衝撃報酬

幽界最大級の注目イベントとなった、死者限定バトルロワイヤルeスポーツ大会『ファントム・チャンピオンシップ』が深夜の常陽ホール冥界スタジアムで華々しく開幕した。今大会の特徴は、過去の伝説的幽霊選手たちに加え、生けるもののSNSを通じてリアルタイム観戦も可能となった点、そして優勝者への報酬として“現世一週間生活券”が提示されたことで、異界・現界双方からかつてない大反響を呼んでいる。
日常雑学

妖怪温泉組合「エコバッグ持参運動」で感染症リスク低減へ 神社街でもブーム広がる

死後の世界で最大規模を誇る白霧温泉郷で、利用者の感染症リスクを減らす新たな試みが始まり、異界中の注目を集めている。温泉組合は先月末、浴場利用時の「エコバッグ持参推奨運動」をスタート。これにより、長きにわたり問題とされてきた共用タオルや浴衣の幽霊細菌(ゴーストバクテリア)感染拡大の予防が期待されている。背景には近年、入浴後の憑依ミストや脱衣所の「立ちくらみ妖怪」などから細かな微生物感染が発覚し、利用者の間で不安が広がっていた事情がある。
森林保護

森の精霊協会が『グリーンウェーブ作戦』発動 違法枯れ木伐採に抗議の樹木再生パレード決行

死者の森連合区において、森の精霊協会が主導する大規模な『グリーンウェーブ作戦』が展開された。違法枯れ木伐採の増加を受けて、数百体におよぶ木霊や妖木、山の神らが協力し、森の生態系と再生への新たな一歩を踏み出した。その中心には、害もない老樹まで切り倒され居場所を失った多くの樹木精や小妖精たちの願いが込められている。
顧客関係管理

新型カスタマー管理システム導入に幽霊界が騒然、クレーム多発の怪現象

死者のビジネス界を揺るがす顧客関係管理(CRM)システムの大規模刷新が、想定外の波紋を呼んでいる。死後都市・幽玄区に本拠を置く大手サービス企業「虚無便(うつろびん)」が先日、次世代AI搭載の『ファントムCRM 2.0』を導入したことにより、多くの幽霊や妖怪、精霊の顧客から“未解決苦情”や“人格認識ミス”の相談が急増しているのだ。
経済政策

死者経済本格始動――幽玄政府が“亡本緩和”実施、霊界景気浮揚へ大転換

死者の世界で前例のない経済政策が始動しつつある。幽玄政府財政局は本日未明、景気後退が続く死後社会に活力を取り戻すべく、大規模な『亡本緩和』政策の実施を正式決定した。物理的貨幣の流通がない死後経済圏において、霊的通貨・亡資(ぼうし)の発行量を引き上げ、零界全域の金融機関に大量のエクトプラズム資金を供給する大胆策だ。その目的は、薄れつつある死者間の購買意欲を呼び起こし、古霊層の所得格差や生前未練を背景とした消費不況の打開にある。
物理学

幽霊物理学者チーム、ブラックホールの内部観測に史上初成功 死者限定の新技術が世界を驚かす

死後の世界物理学界で前代未聞の快挙が報告された。異界大学ブラックホール研究所の幽霊物理学者、氷室漣一(ヒムロ レンイチ)教授率いるチームが、ブラックホール内部への直接観測装置「カガミカナデ」を使い、通常世界のどちらにも不可能とされてきたブラックホール中心部の物理現象をリアルタイムで計測・画像化することに成功した。死者のみが操作可能な装置による成果とあって、学会・SNS上の幽霊たちの熱狂が止まらない。
政治

亡霊与党党首、手品外交疑惑で“透過民主主義”実現を誓う

冥界政界で波紋を広げているのが、与党・幽玄正義党の幽嶋紗那子党首(享年不詳)が記者会見で発表した“透過民主主義”の導入方針だ。人間界との外交交渉で行われていたとされる「手品工作」疑惑が明らかとなったことを受け、冥界市民の間では透明性ある政治の実現が切望されている。この動きの背景と波及を現地から報告する。
文学探求

幽霊作家たちのサロン、現世文学を“死後”から再考——異界文学シンポジウムに潜入

現世の作家や文芸ファンなら誰もが憧れる“文学サロン”。だが、死後の世界にも独自の文学空間が存在し、今や異界の知識人たちの社交場として賑わいを見せている。そのうわさの一端が、先週開催された『第七回異界文学シンポジウム』で明らかになった。本紙記者は詩人幽霊・花房輝男(享年53)の招聘で会場に潜入。死後の住人たちが現世文学をどのように読み直し、新たな創作にいかしているのか、現場の熱気と摩訶不思議な発想の数々に迫った。