浮遊路

アーバンランニング

透明な風が駆け抜けた——第88回幽界シティマラソン、無人カフェで“奇跡の補給”

かつて生者の街並みだったこの地に、年に一度だけ現れる「浮遊路(ふゆうろ)」と呼ばれるコースが開通した。第88回幽界シティマラソンは今宵も3500体(羽・尾含む)を超す霊や妖怪、市井の精霊たちがエントリーし、にぎやかに開催された。なかでも注目を集めたのは、26歳の幽霊アーバンランナー、槻本月彦だ。彼は、伝説の“無人カフェ区間”で前代未聞の行動に出た。