魂の流通

発明・発見

死後都市の“蛾型ドローン”、魂の流通を最適化――グレイ市スマートシティ計画始動

現世ではほとんど語られることのない幽界最大級の都市、グレイ市。このほど、同市の都市運営委員会は、死後世界における「魂の流通」と「金融取引」の両方を革新する、画期的なプロジェクトを発表した。注目を集めているのは、今月から実働が始まった“蛾型スマート・ドローン”による都市インフラの自動化だ。見た目は巨大な白蛾そのものだが、夜毎、光る針金のような触角を揺らしながら魂データと霊貨を運ぶ新しい都市の風景が広がりつつある。