幽体指紋

法と秩序

幽体指紋問題に揺れる冥府司法――証拠なき犯罪と新法案の行方

死後世界最大の都市、冥界首都レイヴァーンでは、幽霊社会で初めてとなる“幽体指紋”問題が大きな関心を集めている。人間界さながらに発展した法制度のもと、治安維持局の新設された“透明現場課”は、従来の物的証拠収集が困難な幽体犯罪にどう立ち向かうかの模索を強いられている。ここ数ヶ月、再犯傾向のあるポルターガイストや、変幻自在の妖怪による“証拠なき窃盗”が激増。従来の物理的証拠主義が揺らぐ中、幽霊憲法の改正論も沸き起こっている。