第187回霊界ディスクゴルフ選手権、熱田幽界パークで幽体大激闘―バーディーを巡る激戦の裏に新流派登場

夜の霧に包まれた幽界パークで、幽霊や妖怪たちが幻想的な光を放つディスクをバスケット目がけて投げている様子。 ディスクゴルフ
幻想的な熱田幽界パークで行われた霊界ディスクゴルフ選手権のワンシーン。

霊界スポーツとしてじわじわ注目を集めるディスクゴルフ。昨夜、愛知県の熱田幽界パークで開催された第187回霊界ディスクゴルフ選手権は、歴史的な熱戦として記憶されることとなった。今年の大会は、幽霊選手だけでなく妖狐や河童勢も積極的に参加。総勢108名がバスケットを巡る“異次元バーディー合戦”に挑み、いつにも増して賑わいを見せた。

1ホール目から場内は異様な緊張感に包まれた。開幕ショットを鮮やかなスライスで決めたのは、昨年優勝の切間瑠璃(幽霊・享年27)。だが今回最大の話題は、初出場ながら驚異的なテクニックを見せた河童の津軽三平(河童族・推定年齢140)。コースマップの随所に仕掛けられた「不可視トラップ」をスイスイと見抜き、3連続でバーディーを達成した三平の動きには、妖怪解説者の黒澤弾真(妖怪スポーツ評論家・390)が「水中移動スキルがここまで活きるとは」と唸る場面も。

熱田幽界パークは今年春に大幅リニューアルが施され、霊的エネルギーの流れが複雑化。7番ホール「黄泉坂」では、壁抜けの特技を持つ幽霊勢に有利と考えられていたが、逆転の一手を打ったのは人外ディスク新流派「陰陽回転投げ」の使い手、骨女の三条京(妖怪・骨女・年齢不詳)。彼女の放つディスクは投擲後に霊風を巻き込み、まるで意思を持つかのようにゴールバスケットへと吸い込まれていく。観戦していたSNSユーザーからは「骨女のディスクに背筋が凍った」「バーディーどころか魂まで持っていかれそう」といった反響で熱狂。

最後の18番ホールは、未知の霊障でコースマップが幻視化される“異界ギミック”が炸裂。この局面で力を発揮したのは、意外にもベテラン幽霊会社員の弓削幽一(幽霊・享年54)。「営業時代の記憶が役立った」と語る冷静なパークプレイでボギーを回避。逆に若手妖狐の駒井空良(妖狐・34)は、妖術頼みの大胆なスライスをミスし、ディスクが一時的に異空間へ消失するハプニングも発生した。

最終的な優勝は、安定した飛距離と霊界ならではの軌道制御を融合した切間瑠璃がV2達成。試合後インタビューで「死後もチャレンジできる喜びがここにある」と語った。熱田幽界パーク運営責任者の朱雀百夜(火の霊・230)は「次回は妖精リーグとの合同戦も検討中」と明かしており、霊界ディスクゴルフ界のさらなる盛り上がりが期待される。

SNS上では「#幽界ディスクゴルフ」「#妖異バーディー」などの関連ワードがトレンド入りし、死後の世界のスポーツカルチャーはますます活況を呈している。

コメント

  1. ディスクゴルフは転生してから初めて見たけど、こうやって色んな種族が混ざって熱くなれるのが霊界スポーツのいいところですね。切間さんのV2、おめでとうございます!

  2. 三平河童さんのバーディー連発、あれ本当に驚きました。生前はゴルフより野球派だったけど、不可視トラップわかるのは羨ましい…いつか私も出てみたいです。

  3. 骨女の三条京さん、まさかあんな投げ方があるとは!黄泉坂の霊風読みに思わず成仏しかけました。陰陽回転投げ、弟子入り志願したい(笑)

  4. 駒井空良くん、あの異空間ディスク消失は若さって感じだったねぇ。妖術に頼らず地道にやる弓削幽一さんの冷静ぶりも渋くて好き。まあ、死後も人生経験が武器になるとはなあ。

  5. 妖精リーグ合同戦!? 昔は幽霊と妖怪ばっかで、たまに精霊混ざると揉めてたのに…時代変わったなあ。死後の楽しみが増えるばかりです。