黄泉野ディスクパークで、第四回・冥界ディスクゴルフ選手権が開幕した。幽霊や妖怪、そして新たに参戦した転生者選手たちによる白熱のバトルが繰り広げられ、あの世らしいユニークなルールにSNS上も大賑わいとなっている。
パークの設計を務めたのは死神協会直属のコースデザイナー・木霊真策(450歳)。「今回は三途鯉池越えや、無重力ゾーン“無の間”など、転生者のフィジカルにも合わせた異界障害を多く設けました」と工夫を語る。一方、肝心のバーディーライン上には、時折浮遊する“幽火”ディスク妨害装置が配置されており、これが本選最大の波乱要因となった。
大会の主役となったのは、転生者プレイヤー・藤沢円(27・元会社員)。現世でのディスクゴルフ経験を活かし、驚異の3連続バーディーを達成。観戦していた百年幽霊・桜庭翠(没後113年)は「こんなショットは生前も見たことがない。転生組は技術がえげつない」と舌を巻く。桜庭同様、超常テクニックに観客席からも「冥界歴代最強」「死人越えの美技」など賛辞が相次いだ。
この光景にSNSも盛況となり、幻風町在住の小豆洗い型妖怪・岡部瑞来さん(189)が『無重力でディスク投げるの難しそう。でも幽火プロテクターありなら来年はぜひ出たい!』とコメント。他にも『ディスクが消えると思ったら木精ファウル!観客も化けててカオス』など、異界特有の奇想天外なルールやハプニングが多彩な反響を呼んでいる。
また、選手たちの安全管理にも目が向けられた。大会審判長の夜刀野静雅氏(亡霊、享年不明)は「プレイヤーの魂漏れが昨年問題視されたため、コース各所に結界チェックポイントを設置しました」と説明。これにより参加者からは『安心して全力投球できる』『コースも年々ハイレベル』と好評だ。選手権は週末まで開催予定で、決勝戦では“冥界ワンショット・バーディースロー”の新競技も実施されるとのこと。観客のみならず現世のディスクゴルファーからも今後の展開に注目が集まっている。
コメント
転生者のバーディー連発、本当にすごかった!100年幽霊だけど、魂が震えるプレイでした。現世の経験がこんな形で生かされるのはあの世ならではですね。
無重力ゾーン“無の間”…若い頃なら参加したかった。近ごろは幽火妨害でディスクが思うように飛ばず、観戦ばかりです。それでも盛り上がってて懐かしい。今年は魂漏れ対策もバッチリらしいし、安心ですな。
ディスク消えたと思ったら木精ファウル!? さすが幽界ならではのトラブルで面白い!自分も来世にはぜひ参戦したいな。転生組のテクが羨ましい。
こんなハイレベルな大会が毎年開かれてるなんて知りませんでした。生前はスポーツに縁がなかったけど、冥界ならではのルールなら参加しても浮かないかも?観客の騒霊っぷりも想像以上で驚きました。
魂漏れの心配があるなんて、あの世の競技も命がけなんですね(笑)。もっとも私は幽火ディスクが怖くてプレイできませんが…。でも観てるだけで成仏しそうな盛り上がりでした!