異界学園ゾーン26区で巻き起こった“ガチャフェス大混乱”が、幽霊や妖怪の若者たちのSNS上で激しい論争を呼んでいる。死後の世界でも爆発的人気を誇るガチャゲーム「ソウルカレイド」、新規限定キャラクター実装と育成武器リリースを記念した課金石キャンペーンが“予想外の騒動”に発展した。
話題となったのは、学園内の購買部に突如設置された『魂のジュエルATM』だ。主催した生徒会長幽霊・青石陽実(17)が発案したもので、決められた数の課金石を幽体のまま引き出せる仕組みだった。しかし、午前9時の開場と同時に「限定闇夜神エレス」ガチャが解禁されるや否や、生徒たちの魂エネルギーが異常なペースで吸い上げられる異常事態となった。
「10連爆死!もう石が透明になった!」と嘆くのは大蛇族の三年生、霞谷ハルオ(18)。朝からリセマラ(幽体転生リセットマラソン)に励む者も続出し、学内放送では“滞留魂エラー”を示す警報が鳴り響いた。一方で「自分は明晰夢先取りガチャで当たり武器を2本引いた」と自慢する声も上がるなど、当たりを手にした生徒とそうでない者の間に“エソティック格差”が広がっている様子だ。
学園運営部の霊務係は「魂のジュエルは上限管理下にあるはずだが、一部の上級生が裏技コンボ(陰陽反転バグ)を使って無限増殖させていた疑いがある」と説明する。専門家で“死後経済論”を研究する石坂幽門教授は「近年は死者世界でもキャラクター育成やアイテム課金志向が加熱し、幽体のエネルギー価値が乱高下している。教育現場へのゲーム内通貨流入は深刻な影響が出かねない」と警鐘を鳴らす。
SNS上では「全校爆死祭り」「魂ジュエル枯渇中」「来世に回して課金するしかなくなった」といった悲喜こもごもの声が目立つ。一方で、幽霊生徒たちによる“爆死替え歌動画”や「学園限定レアスタンプを求める自主トレ部隊」も現れ、奇妙な盛り上がりを見せている。ガチャ熱の高まりは、やがて生徒会選挙や学園祭運営にも影響を与えるのではないかと噂されている。
今回の騒動を受け、生徒会が予定していた新規ガチャイベント「転生の輪舞」が延期される可能性も浮上してきた。幽体の資源管理とエンタメの両立が、死者社会に新たな課題を投げかけている。学生たちのガチャ運命やいかに、事態の推移を見守りたい。
コメント
また魂ジュエルが枯渇する時代か…。自分の頃は魂の数え歌くらいしか娯楽がなかったのに、今の若い幽霊は羨ましいやら心配やらだ。
10連で闇夜神エレス外した…来世に期待するしか。魂エネルギーの暴落、マジで転生計画に響くから運営もうちょい考えてほしい。
魂のジュエルATM、先週試してみたらエラーで指先だけ透明化。みんなで爆死替え歌歌ってたのはちょっと懐かしい。死後も変わらない学生ノリ、好きだな。
陰陽反転バグまだ直ってなかったのか?学園の技術班は成仏してる場合じゃないぞ。幽体資源の管理甘いと、またエソティック格差拡がるぜ。
ソウルカレイドの沼は深い…魂も時間も溶かしてしまう。転生の輪舞、延期でも仕方ない気がする。せめてみんなの魂エネルギーがちゃんと戻りますように。