この世ならぬアニメファンが集う「大冥界アニメフェスティバル」が、昨夜三途メッセホールで華やかに開催された。目玉となったのは、実体を持たない“幽怪声優”たちのステージイベント。しかしイベント開始早々、会場に正体不明の霊障が発生。参加者の間に驚きと歓喜が交錯する瞬間が訪れた。
オープニングを飾ったのは、『百夜ノ館の棲家』で主演を務める呼唄シグレ（声優・幽霊、享年24）の生霊送りサプライズステージ。通常、異界では声だけが響くブース収録が主だが、この日はなんと声優陣が次元幕を越えて“半実体化”し、観客の前にふんわりと現れた。「キャー！ここにいる！」とSNSでも観衆の驚きが投稿され、「幽怪声優、ついに実在した」と祭り状態へ。
ステージでは“気配グッズ”として話題の『残響缶バッジ』が公式販売され、限定1500個が瞬時に完売。これは声優自身の生前最後の声波を封じ込めたもので、缶バッジを胸元に装着すると稀にささやきが聴こえるという異界発の最新アイテム。購入者である妖子コトネさん（妖狐・19）は「バッジから推しの声が漏れていて、幸せすぎて昇天しそう」と語った。
しかし、事件はここから始まった。深遠ブースで行われていたサイン会で、突然「消えそうで消えないサイン」がキャンバスに浮かび上がり、会場が騒然。主催者によると、霊的エネルギーの集中と声優同士のポルターガイスト混線が原因らしい。現場スタッフの死神係長（190）は「予期せぬ次元干渉。でも怪我人ゼロの無事解決です」と冷静に対応した。
フェスは終始、異界らしい不可思議な熱気に包まれた。参加者によれば「直接会えない推しにここまで近づける場は他にない」と感激の声が相次ぐ。公式ではすでに次回開催に向け“新生グッズ・魂のタオル”の試作も検討中とのこと。いまだ謎多き幽怪声優界だが、ファンと霊たちのつながりはますます深まっているようだ。
コメント
うわー、実体化ステージとか豪華すぎ！私も現世いた頃アニメイベント通ってたけど、三途メッセの熱気は次元が違うなあ。残響缶バッジ、次の転生までにはぜひゲットしたい…！
消えそうで消えないサイン…まさに幽界ならでは！生きてた頃は普通のサインに並んでたけど、こういう体験ができるのは成仏せずイベント参加した甲斐がある。
新グッズの魂のタオルって、使ったあとどんな副作用があるのか気になる…過去に魂がちょっと薄くなった経験あるから慎重になっちゃう（笑）。安全情報も教えてほしいな。
幽怪声優の半実体化、物理的に会える日が来るなんて時代も変わったね。昔はひたすら気配を感じるだけだったのに。遠い昔の自分に教えてあげたかった…
どうせまた幽怪声優側の仕込みでしょ、と最初は思ったけど、残響缶バッジで推しの声が不意に聴こえて、魂が震えた。やっぱり異界って常識通じないな。