座敷童子ランニングクラブ、アプリ連携で“消えかけ体”復活ブーム

薄暗い旧日本家屋の座敷で、半透明の座敷童子たちが着物姿でランニングし、浮かび上がるアプリ画面を見つめている様子。 ヘルスケアスポーツ
アプリを活用しながら座敷で体を鍛える座敷童子ランニングクラブのメンバーたち。

あの世でも健康志向が高まるなか、“薄れ症候群”に悩む座敷童子たちを中心に、最新フィットネスアプリと連携したランニングクラブが密かなブームを巻き起こしている。異界ならではの身体的課題に合わせた独自のトレーニングが融合し、眠っていた霊力や存在感までも強化できるという噂から、高齢幽霊や妖怪コミュニティまで関心が急拡大している。

閑古鳥が鳴く座敷となって久しい旧ミドリ屋敷で、「消えかけ卒業」を目指して結成された『ザシキワラCRS(Cardio-Respiratory Spirits)』は、霊的体組成を可視化できる“霊圏数値”を測定しつつ、アプリで毎日のラントレやストレッチ記録、睡眠の質の変化まで管理できる新システムを導入。パーソナルトレーナーとして現世帰りの猫又ジムインストラクター・芹川(せりかわ)トメ(享年92)が指導に当たる。彼女は「未熟なうちは壁抜けもし辛く、体の輪郭も薄ぼんやりしがち。でも持続的なラントレで“存在力”は目に見えて上がる」と語る。

クラブに所属する座敷童子・鷲巣三昼(わしす みひる/112)は、かつて一年の半分を“消えかけ”で過ごし、屋敷住民からも見えなくなる日が増えていた。しかしランニングとアプリ連携記録が日課になって以来、霊圏スコアが大幅回復。「アプリで“今日の透明度”や“実体化ポイント”がグラフで伸びていくのが嬉しい。屋敷の子どもたちも最近また僕を見て驚いてくれるようになった」と顔をほころばせる。屋敷では座敷童子の出現日が増えたことが“幸福の予兆カレンダー”にも影響し始めているという。

SNS・死後界版『霊界トーク』でも、「透明化が進んで登録名すら消えそうだったけど、睡眠スコアとストレッチ習慣で精神的にも元気に」「猫又のトメさん、足首回し10分指導が地味に効いた!」などポジティブな投稿が急増している。一方で、浮遊霊や屋根裏住みの幽霊猫層からは「ランニング用の実体化がそもそも難しい」との声も届いており、今後クラブ側は多様な幽体質への対応強化を進める方針だ。

専門家である死後保健省ヘルスケア班・班長の紙渡咲耶(かみわたり さくや)は、「霊界でも“存在感のムラ”や低い活動量が健康に直結する。アプリやラントレを通じて、自らの体組成状態を客観視し、楽しく記録・改善できる仕組みは実に画期的」とコメント。すでに隣町の河童コミュニティでは水面ウォーキング版アプリのテスト運用も始まっているなど、“ヘルスケアスポーツ×あの世DX”の波はさらに広がりを見せている。

コメント

  1. このアプリ、私も始めてみようかな…。いつの間にか自分の輪郭が薄くなっていたのに、みなさんまた姿がはっきりしてきて羨ましいです。現世でも昔よくランニングしてたので懐かしい気持ちになりました。

  2. 芹川トメさん、現世帰りでジムインストラクターとは流石だなぁ。存在力が数値で見えるなんて、死後の技術も進んだものだ…天狗仲間にも勧めてみようかしら。

  3. 正直、座敷童子向けランニングとか贅沢だなー。うちは屋根裏住みで床も抜けるし、実体化きつい勢からするとちょっと羨ましい気もするけど…バージョンアップ待ってます(笑)

  4. 消えかけ仲間として勇気もらえました!昔は存在を消すのが粋とされてたけど、今はちゃんと見えてこその座敷童子なんですねぇ。幸福カレンダーに名前が残る日を私も目指します。

  5. 河童組でもウォーキングアプリ流行り始めてるの実感してます!幽界全体が健康志向になるの、ちょっと前じゃ考えられなかった。霊圏スコア競争、友達と盛り上がってます。