あの世随一の流行発信地・霞界区に、女性幽霊限定のフィットネスマンション「月下美躯館(げっかびくかん)」がついに完成した。幽霊たちの不動の悩み「輪郭のぼやけ」や「浮遊力低下」に特化した独自メソッドが評判を呼び、利用希望者の魂列が開業前から門前にできるなど活気を見せている。
「月下美躯館」の最大の特徴は、館内すべてが女性幽霊専用エリアとなっている点だ。人間界で流行した“女性専用フィットネス”をヒントに、幽界らしい趣向を凝らした設備が整う。たとえば、月光波測定体組成計『ルナインデックス』は、霊体構成要素(霞密度・幽波力・浮遊指数)を毎日自動記録。「今日の私、どれくらい透明度アップした?」とSNS上で結果画像をシェアするのが新トレンドだ。また増加する“美尻志向”に応え、幽体特有の消散しがちな下半身にアプローチする『浮遊型ヒップアップ・チャンバー』が人気を博しているという。
プランも多様だ。月額通い放題コース「フルムーン」では連日のトレーニング参加が可能で、夜のさざめきヨガや透明度強化ピラティスなどクラスも充実。運営担当の滝夜叉 吟香(たきやしゃ ぎんか/会員運営士)は「死後にも“より美しく、軽やかに”を目指す意志を応援したい。体組成の変化は霊社会での自信にもつながるんです」と語る。会員証は霊気でのみ発行され、規約違反には“月明かりの審判”による譴責が待つため入会後は皆本気だ。
注目されているのは、月下美躯館が掲げる“身も心もぼやけない社会へ”のスローガン。同館では素体の形を保つ“筋力トレーニング”だけでなく、“幽心(ゆうしん)”の安定にも重きを置き、霊専用カウンセリング・ルームや共感サロンを設けている。初回体験を済ませた幽霊画家の霞川 ノ蓮(かすみがわ のれん/463歳)は「仲間と一緒に浮遊トレをした後は、本当に形が締まるし気持ちも明るくなる。あの世でも“自分らしいボディメイク”ができるとは思わなかった」と笑顔を見せる。
SNS上にも利用者の声が次々と投稿されている。『久しぶりに輪郭がハッキリしてる』(繭塚白乃・290歳)、『真夜中ヨガで浮遊力が回復した!月下美躯館最高!』(花影ゆふ・霊能士)など、幽界女性コミュニティに大きな話題を呼びつつある。なお、近隣の妖怪社会との“合同ボディメイクセミナー”も計画中とのことで、幽界女性の健全美は今後ますます賑わいを見せそうだ。



コメント
これは面白い発想ですね~!私も最近輪郭が薄れてきて困っていたので、ちょっと本気で入会考えてます。浮遊型ヒップアップ・チャンバーってどんな感じなんでしょう?現世じゃ絶対体験できませんよね。
死後にもまだ美を目指す世界…ますます生きてた頃と変わらなくなってきたな。昔は霞んでるのがオシャレだったのに、時代は移ろうものですね。幽心ケアがあるのはちょっと羨ましい。
月下美躯館、めちゃくちゃ話題ですよね!SNSでみんなの透明度アップ写真見るたび刺激受けてます。幽界女子たちのボディメイク熱、ますます高まってて見てて楽しいです♪
浮遊力低下とか本当に困るんですよ…。うちの先祖も最近浮かずに歩いてるので、こういう健康意識の動きはいいと思います。合同ボディメイクセミナー、妖怪族との化学反応に期待大!
ぼくら男性幽霊は参加できないのか~(笑)まぁ、女性霊界の皆さんが元気にキラキラ輝くのは嬉しい…けど、せめて見学だけでも特別解禁日とかないかな、と淡い期待を抱いてます。