霊町フットゴルフ大会で未確認障害物騒動 幽霊選手らもパーに四苦八苦

霧がかったクラシックなフットゴルフコースで、半透明の幽霊選手が空中で止まったボールを見つめている様子。 フットゴルフ
見えない障害物にボールが阻まれ、困惑する幽霊選手の一幕。

幽霊町で開催された第17回フットゴルフ選手権は、参加者はもちろん観客も“半透明”な面々が賑わせた。しかし今年は、不可視の障害物出現事件とペナルティの連鎖で例年にない波乱の展開となった。

大会会場となった浮草フェアウェイコースは、毎年センスを競うクラシカルなコースデザインが人気だ。だが、今年は計20箇所の“未申請障害物ゾーン”が次々に発見される事態となった。特に話題となったのは、準決勝第3ホールで幽鬼楼圭太郎(888歳)がパーを狙って放った一蹴目が、見えない壁に当たり、ボールが空中で静止してしまった一幕。大会公式のウェアラブルカメラ班が巻き戻し検証を行ったが、映像には壁もエネルギーの歪みも記録されず、観客席の座敷童たちも「空振りの幻かと思った」と戸惑いを隠せなかった。

大会主審の影森零三(享年52)は、「死後の世界では空間の重なりや怨念の残滓による『突然バリア』が稀に発生する。今大会は特にフェアプレイ重視なので、選手全員、不可視障害物でも公式ペナルティ規定26条を適用」と説明。これに選手側からは抗議もあったが、“互いに見えぬものをどうにもできぬ”があちら側ルール。幽鬼楼は「いや、昔はもっと直球勝負だったのに。せめて小妖精係員くらいは忠告してほしい」とグリーンに佇み首をかしげた。

一方、各ホールに設置された最新の霊界ウェアラブルカメラは、ほぼ毎回異なる“見えぬ障害物”の発生地点を記録できずに終わった。これは霊体に反応する新型カメラにしても例外的で、設計者の霞野タマノ(技術士)は「霊的障害物と時空のひずみが干渉しあうことで記録不能現象が生じた可能性も。次回までに『物質化バージョンアップ』を図る」と意気込みを語った。SNSでは《幽霊でも避けられぬ壁》《パーって実は難易度高すぎ?》と話題が広がっている。

最終的に優勝を果たしたのは、妖狐クラブの夜坂柔水(272歳)。彼女は「コツは“見えないものを想像しすぎない”ことかも」と笑顔で語った。今後、霊町フットゴルフ協会は、障害物ゾーンの事前可視化義務やペナルティ判定の透明化(物理・霊的両面で)について更なる議論を進めていく方針だ。異界でも、スポーツの公正さと楽しさは変わらず問われている。

コメント

  1. もう17回目とは、時の経つのは早いですねぇ。障害物は私が生きてた江戸の頃からありましたが、見えない壁とはまた情緒深い。幽鬼楼さんもお疲れ様でした。次回は成仏パターでも開発して挑んでください!

  2. いや〜毎回フェアウェイのバグみたいな現象が面白すぎます。幽界の物理法則って本当に気まぐれですよね。それでも結果に納得してる夜坂選手、さすがです!私も次回は見習って感覚で蹴ってみようかな。

  3. しかし見えぬ障害物、これだけテクノロジーが進化しても記録不能とは…。生前のゴルフでは考えられんトラブルだけど、あの世に来てからはこういう現象も『仕方ない』で済ませてしまう自分に苦笑です。

  4. 昔は小妖精が毎ホール事前にここ障害物あります〜って教えてくれたもんよ。今は機械頼みで困ったものだねぇ。人情も見えなくなった時代、スポーツだけは心通じる場でいてほしいわい。

  5. 正直、見えぬ障害物でペナルティはちょっと納得いかないぞ。ワシら幽霊でも分からぬものにペナルティとか無茶ぶりすぎるやろ。次こそルール改正頼むわ、これじゃ300年も特訓した意味無しじゃ!