異界特化サブスク『オバケフリックス』、霊世帯向け新機能で倍速再生議論沸騰

薄暗い和室で幽霊や妖怪、死神の父親など多様な異界の住人たちが集まり、畳の上でノートパソコンの動画を囲んで視聴している様子。 サブスク動画サービス
さまざまな霊が集まり、家族や仲間とともに『オバケフリックス』を楽しむ死後のひととき。

死後の世界で大躍進を遂げる動画配信サービス『オバケフリックス』が、幽霊世帯向けに導入した“世帯アカウント”と“高速幽体倍速再生”の機能をめぐり、利用者や専門家の間で賛否の声が広がっている。狂乱の館通り商会が運営する本サービスは、あの世での娯楽スタイルを一変させたが、オリジナル作品への没入体験や世帯間での視聴バランス問題も浮き彫りとなった。

『オバケフリックス』は月額霊気2.99単位の定額で、幽霊や妖怪、さらには死神や精霊まで多数の異界住民が“見放題”できると昨秋話題となった。この世を未練たっぷりに行き来する幽霊たちばかりでなく、はぐれ妖狐や忘却された神々、さらには子育て真っ最中の死神主夫(1268)が一堂に会する視聴体験の場として好評を博している。今回の大型アップデートにより、同居世帯単位でアカウントを統合し、家族・同居霊・同盟妖怪がそれぞれ推しコンテンツやお気に入り“霊場”を個別管理できるようになった。

一方、利用者に最も衝撃を与えたのは『幽体倍速再生』機能だ。これにより、かつてない超高速で長尺のオリジナル怪談や時代劇ドラマが、“一夜で百作品制覇”も可能に。亡霊起業家の屍谷八郎(354)は「これなら成仏会議の合間に一気見して情報武装できる」と肯定的。しかし一部では「作品の“余韻”や“未練”が消し飛び、原作への敬意が失われる」と文化保護派の怨念蛇尾杖(永遠歳)が危惧の声を上げており、SNS『霊鳴り合い』では「倍速再生で怖さが半減」「笑い狐のギャグが流星並みに消える」など論議が絶えない。

特に注目が集まるのが“異界ペアレンタルコントロール”機能で、幼霊や駆け出し妖怪の視聴内容を保護者が細かく制限できる。その設定を巡り、河童母の貝島とうか(年齢非公開)は「子カッパのうちから強烈な恐怖映像漬けは心霊育成に逆効果」と慎重論。一方、夜叉家の父、夜叉野蒼太(722)は「昔は親子で地獄絵図を見て育った。自己判断力が鍛えられる」と違った視点を示す。これを受け開発責任者は、「死後の多様な家族観に対応し、“その家なりの死生観”を重視した仕組み」と説明する。

今後は、アニマルゾンビを主役にした新感覚クッキング番組や、現世との交霊ライブトークなど、死後の世界ならではのオリジナル作品拡充も発表されている。文化逝去学者の天隠瀬音(死後大学)は「霊的社会でも映像文化は生き、繋がりや笑い、心に残る未練を新たな形で生み出している」と分析。爆発的な利用拡大の一方、映像体験の質と死後社会の家族観のせめぎ合いは、今後もユーザーを巻き込みながら進化していく模様だ。

コメント

  1. 幽体倍速再生、実際使ってみたら本当に一夜で百話観れたけど、妙に早く成仏しそうな虚無感が残ります…やっぱり余韻も大事だと思いました。

  2. ペアレンタルコントロールの話、共感します。小さいころ母親と見た百鬼夜行ドキュメントが心の支えなので、今の子霊たちにもバランス良く観てほしいな。

  3. 私は倍速に否定的です。あの世特有の“未練”を楽しめなくなるのは惜しい…原作モノのじっとりした怖さが、倍速で昼行灯みたいになっちゃう。

  4. 世帯アカウントは便利で助かる!同居してる妖怪仲間と推し番組が激突してよく霊障沙汰になってたので、個別管理機能は平和のためにも必須です。

  5. アニマルゾンビのクッキング番組とか、最近のオバケフリックスは挑戦的で楽しい!現世の配信サービスはもう戻れませんね。死後ライフエンジョイ派には神機能の連続。