死後都市フーケールの新名所として注目を集めている「浮遊プロムナード」で、幽霊や妖怪によるストリートスポーツの祭典が本格始動した。昨夜には透明化した橋脚を駆使したパルクールデモや、重力を欺くBMXトリックが披露され、あの世の若者たちを中心に熱気が高まっている。
今回のプロムナードは、迷宮地帯として知られる幽界中心街地下に出現。設計を手がけたのは“モノノケ建築工房”所属の影山フウジ(霊体年齢210)で、彼は「陽の当たらぬ幽界にも、跳び越える解放感と、まみれる埃が必要だ」と語る。ガラスのように透明な路面は、薄明かりの“魂灯”がぼんやり照らし出し、地上を歩く者たちには見えない仕組みだ。
初日の夜、地元の妖怪BMXチーム“ねずみ車クルー”が魑魅魍魎スタイルで登場。リーダーの化け狸・有松ノゾム(享年17)は、車輪を魂火で覆いスピン。続いてフリースタイルフットボールの名手として知られる死神高校2年・栗栖ルイが、身の半分を透明化したままエアリフト技を披露した。その様子を、街の壁に描かれたグラフィティが自ら映像化、SNS「アノヨグラム」で実況配信され約18万のリアクションを集めた。
見物に訪れた河童の役人・水守ハヅキ(推定霊齢94)は「このプロムナードは、あの世の若者流ストリート文化の大事な表現場所になる」と評価。近隣の書店主・百目鬼コナツ(自称元スケーター)は「時折、虹色トリックが見えるのがクセになる」「あちらの世界の体のまま、魂の遊び場が広がる」と満足げだ。
なお、幽界警邏隊も異界住民の安全に配慮し、滑り止め用の怨念スクリーンと、無断異界化を防ぐ結界バリアを設置。競技参加者は、妖怪ならではの“物質半減化”や幽霊の“瞬間ワープ”を駆使して競い合うが、「物理法則の見直しが必要」と専門家(幽界スポーツ連盟)は指摘している。今後はスケートボード大会やトリック対決も計画されており、あの世のスポーツカルチャーはさらに進化しそうだ。



コメント
透明なプロムナード、実体のない私には歩いても落ちる心配がなくて助かりますね。若い霊たちが飛んだり跳ねたりしてる姿、ちょっと懐かしくなりました。あの世もずいぶん賑やかになったなぁ。
プロムナード、昨夜見に行きました!有松ノゾムさんの魂火スピン、圧巻でした。振動が幽体まで響いてきて、一瞬生前の肢体を思い出しましたよ。次のスケボー大会も絶対見逃せません。
警邏隊の怨念スクリーン、過去に転倒して浮遊迷宮に消えかけた身としてはありがたいです。しかし幽界スポーツは物理法則が毎回ゆるくなるので、老幽霊には驚きの連続ですね(笑)。
スケーター魂は死んでも燃え続けるんですね!透明路面で虹色トリック…現世じゃ絶対見られない光景。グラフィティまで実況する時代とは、幽界もいよいよ未来的です。次は何が起きるのかワクワクします。
警邏隊さん、バリアはありがたいけど結界がちょっと強い気も…異界流スポーツをのびのび楽しめる場であってほしいです。若い魂たちが自由に跳ねる姿は見ていて元気をもらえますね。