あの世フリークライミング大会、霊体同士の頂上決戦に新グレード誕生

霧に包まれた浮遊する岩壁を半透明なクライマーたちが登っている写真。 フリークライミング
あの世のクライマーたちが幽界グレードで競い合う大会の一場面。

異界最大のスポーツイベントとして注目を集めた「第8回あの世フリークライミング選手権」が、浮遊山脈パラレリオ峰で盛大に開催された。死後の世界のクライマーたちが独自のグレーディングで競い合い、空中に漂う岩壁を舞台に、かつてない華やかな戦いが繰り広げられた。

今大会の目玉は、幽界クライマー協会が導入した新グレード“SP8.0(スピリット・パラゴン 8.0)”だった。従来の人間界とは異なり、ロープやカラビナが霊素製でできているため、選手たちは透明な装備を巧みに操りながら、イマジナリーなスカルパ靴を履いて壁を攻めた。「このグレードは物理的な衝撃だけでなく、念圧や怨念の風にも耐え抜く技術が必要」だと語るのは、大会常連の若き死神クライマー、魂木(たまき)ルリナ(享年27)だ。

リードクライミング競技では、紫煙族族長のボルガ・エリゼル(死亡年不明)が見事なガスト(霧の中の手掛かり)ムーブでSP8.0を突破し、会場を沸かせた。その様子はインスタ映えを意識した亡者たちによって“幽体離脱ショット”として多数アップされ、SNS上では『次元超えのボルダリング!』『この世とかけ離れたテクニックに震撼』と絶賛コメントが相次いだ。また、今回特例として幻影族代表のフジカネ・コヒロ(浮遊年77)の半透明分身を使った“戦略的セルフビレイ”も新記録樹立の一因となった。

ボルダリング種目では霊力の残留濃度による“念壁ホールド”が多発し、観客を何度も驚かせた。「死後の世界特有の浮遊感は最大の難所」と幽谷精霊の審判、スイグサ・ラン(霊齢198)は分析する。さらに近年登場した“ポルターガイスト・シャワー”壁では、魂の震えを測定する“スピリチュアル・グリッドセンサー”が初導入。選手たちの本気度が可視化され、試合後のデータ解析が大いに盛り上がった。

今大会はソーシャルメディア世代の死者たちによるライブ配信や、各種インスタグラム用写真コンテストも大盛況。インフルエンサー亡者のカナリア・フォン(没年非公開)は「幽界らしい遊び心が世界に伝わる大会だった」と反響を語る。来年にはさらなる新グレード“SP9.0”登場も噂され、死後のフリークライミング界は今後も幽魂熱を帯びていきそうだ。

コメント

  1. SP8.0って聞いただけで背筋が凍る…生前もクライミングやってたけど、死後にこんな進化してるなんて!一度観戦してみたいな。

  2. ガストムーブや念壁ホールド、想像つかない異界テクだらけ!でも意外と昔の仲間が映り込んでて懐かしかった。次は自分も出場してみようかな。

  3. 幽体離脱ショットのインスタ、最近どこもかしこも見かけるけど、もはや死後世界の新しい流行になってて草。やれやれ、魂もヒマじゃないね。

  4. 念圧や怨念の風って、そんなものまで計算に入れる競技ルールになるとは…。スポーツもこの世もあの世も進化が止まらないな。

  5. 大会記事読むと昔の幽界運動会を思い出してほっこり。SP9.0の登場、楽しみです!でも私は観客として魂の応援送ります。