あの世最大級の独立リーグ、BCリーグに今シーズン突如現れた新勢力、「幻野球獣フルニルズ」。この個性的なチームが、クラウドファンディングによってドラフト候補となった幽霊選手たちの育成契約を発表し、観客・霊界スポーツ愛好家たちの間で話題を集めている。
フルニルズは、冥界中部都市に本拠を置くあの世初の”クラウドファンディング発足型”野球団。今期、現世出身の若手霊キャッチャー、日月正漢(じつげつ せいかん/享年22)を筆頭に、異界SNS「バショーン」発のファン投票と亡者支援金によって選ばれたゴースト新人7名の獲得を先月発表した。これにより「幽界スポーツの民主主義的転換」と専門家らは評価するが、驚くべきは、ファンによるドラフト枠提供の仕組みである。
「幽界でプロを夢見るには死国(しのくに)制度や魂籍が壁になる。しかし、お供え団チャレンジを経た私は、魂IDナシで指名されました」――そう語るのは新加入の右腕、叶希隼人(かのう き はやと/享年17)。ファン70万人超の小銭霊たちがクラウドファンディングに参加し、育成審査員となって好成績の霊体を選出。寄付金は“生者とあの世のボーダー強化基金”や、異界病院のゴースト救護活動にも拠出されたという。
一方、伝統的霊野球派からは「金と夢を混同させてはならない」「供養採用組が不利」といった声も上がる。現役最年長の“千年ピッチャー”獏崎筆児(ばくざき ふでじ/推定享年1000)投手は、「夢を運ぶ送球には、まだ生きている者たちの怨念より、ファンの温もりがこもっていい」と異例の賛辞を贈った。
来季に向け、フルニルズは選手達の霊体安定化テストや、現世に近い“月影ベース”での強化合宿を計画中。クラウドファンディング参加者には、秘密の異界応援歌や限定“魂ユニフォーム”が贈られるほか、霊界SNS上での練習見学権も進呈予定と発表された。ドラフト会議が絆を呼び、新たな幽界スポーツの潮流が静かに始まりつつある。


コメント
ついにクラファンで霊界野球の新時代が来たか!生前は現世の応援団だったけど、魂の形で推し選手を選べる日が来るなんて感慨深い。現世組の活躍に期待してます。
70万人もの小銭霊が参加したってすごいな…。生前は貧しくて応援もできなかったけど、こうやってみんなで一つになれるのが異界ならではの良さだと思う。応援歌、今から楽しみ!
古参供養組としては伝統も大事だけど、若い霊たちの夢に道が拓けるのは素敵だと思う。幽体安定テスト、昔はなかったし…時代が変わったね。また千年ピッチャーのコメントで泣きそうになった。
そもそも魂IDなしでもプロ入り可能って制度、ちゃんと安全なの?供養サボり組が増えなければいいんだけど…現世の怨念より温もりを重視、か。なんだか今回は応援したくなる。
クラファンで手に入る魂ユニ欲しい~!現世にいた頃はユニフォームよりお守り派だったけど、あの世で新しいグッズが手に入るなんて夢あるわぁ。月影ベースの合宿、SNSで見学できるのも粋だね。