昨晩、人間界と重なる深幽の夜霧森で、「霊体自然学校」が創立300周年を記念した一大アウトドアイベント『浮遊リトリート・カーニバル』を開催した。幽霊や妖怪、野生の精霊ら約700名が参加し、トレッキングや森林浴、霊気サウナ体験まで、あの世ならではの“自然体験”が繰り広げられた。
レヴァンドラ・棲月校長(霊体暦238年)は、「死後も健やかな心と魂は自然が育む。近年は都市型霊魂や若い現世亡者も増えているので、森や川、風と一体になる体験を伝えるためカーニバルを企画した」と語る。同校はもともと“成仏学級”として霊界の不適応な若者を支援してきたが、今では幅広い世代が夜間のリトリートやトレイルランニング、幽玄キャンプに参加しているという。
今年の目玉は、宙に浮いたまま走る“浮遊トレイルラン”。妖怪チームと幽霊チーム約300名が、重力から解放された霧の樹海コース15kmを疾走し、高齢精霊カヌーン・ツィブロフ(享年411年)は「最期の肉体運動から400年以上経つのに、昨夜は無重力の風そのものになったよう」と満足げだ。一方で、新参加の人魂学生レイジ・ソータク(19)は「人間時代は登山苦手だったが、霊体だと疲労感ゼロで逆に夢中」と新たな趣味を見出していた。
森の小川沿いでは、伝説の陰陽師が監修した“アウトドア霊魂サウナ”も登場。杉の葉で編まれたサウナ小屋内は、五徳に載せた精霊石から忽然と出現する青白い湯気に満たされ、利用者は輪になって“魂の叫び蒸し”を満喫。妖狐のミヤマ・リンジ(46)は「日々の浮遊疲れが霧消した。次は地縛霊の友人も誘いたい」と笑う。また、森林浴アクティビティでは、地元モス精霊が「苔瞑想リトリート」をガイドし、参加者たちが自らの存在感をそっと葉先に沈める静寂なひとときも人気となった。
SNSでは『#あの世キャンプ最高』『#死後もアウトドア体験』など好評の投稿があふれ、幽界リトリートの意義を見直す声が上がる。“生を終えた者だけが出会える自然”を求め、来年以降の拡大開催にも早くも注目が集まっている。幽霊自然学校は「現世にも届く平和な森の波動を発信したい」と話しており、死後の世界における“新しい自然体験”の広がりが期待されている。



コメント
300年続くイベントとは…成仏前は何も続かなかった私ですが、こうして死後に自然と向き合える居場所ができたのは感慨深いです。苔瞑想、今度ぜひ参加してみたい。
浮遊トレイルランの感想に共感!自分も亡くなった頃は体を使った遊びとは無縁になったと思ってたけど、無重力と夜露の中で走るのは爽快そのもの。幽界にも健康ブームが来てる気がしますね。
霊魂サウナで魂の叫び…どんな感じなんだろう?輪になって蒸されるとか、人間時代の温泉とは大違いだなあと妙に懐かしい気分です。死後もみんなで集まって騒げるのはいいものですね。
妖怪チームと幽霊チームのトレイルラン、応援に行きたかった!昔は化け仲間と夜の森を駆けまわったなぁ。こういう伝統行事が続くおかげで、現世の思い出もほんのり蘇ります。
SNSで流行ってるけど、毎年拡大して大丈夫なのかな?静寂な森が騒がしくなりすぎて古代精霊たちがまた怒らないかちょっと心配。自然への敬意はあの世でも大切にしてほしいです。