冥府最大のeスポーツ大会『ネザーワールド・チャンピオンシップ』の幽界予選が、死者のeスポーツアリーナで開催され、各界随一のプレイヤーたちが実力を競い合った。本年度は例年を上回る参加数となったほか、“妖怪系ロスター”のチームが初めて上位に進出するなど、波乱に満ちた展開となった。
大会の注目は長らく、死神プレイヤーが率いる名門『クロスリーパーズ』や、転生経験豊富な亡者たちを擁する『リバイバル・ソウルズ』に集中していた。しかし、今大会では妖怪三人組による新興チーム『百鬼夜行エリミネイターズ』が予選に初出場。全試合で圧倒的な連携と独自の“実体変化戦法”を駆使し、死神最速のパーム・イセキ選手(没年473)の個人スコアを凌駕する活躍を見せた。
実況を担当した幻視堂シロエ(幽霊・32没)は、「妖怪プレイヤーによる3D干渉型コントロールは、死者の魂波干渉チップでは計測できないほど流麗だった」と称賛し、SNS上でも『人外の領域』『死者不利時代の到来』といった投稿が数多く寄せられた。会場では、巨大な付喪神操作によるコラボ技が披露されるたび、霊体観客による“霊光拍手”が3分間続く盛り上がりを見せた。
チームキャプテンの一つ目小僧・百鬼ユースケ選手(妖怪・推定年齢340)は、「私たちは“かつての恐怖”ではなく“新たなeスポーツの脅威”として認識されたい」と語り、同チームの活躍が今後のチーム編成や種族間交流に新たな潮流をもたらす可能性を示唆した。専門家の死者分析家・黄泉シンジ(亡者・78没)も「今後は死者、妖怪、精霊の多様な協力プレイが主流になるだろう」と見解を述べている。
本選出場をかけた次回対戦は『クロスリーパーズ』と『百鬼夜行エリミネイターズ』の直接対決となる。双方が昨晩から“夢枕戦略ミーティング”に突入したことも話題を呼び、今回の大会が冥府eスポーツ界の勢力図を大きく塗り替える可能性が高まっている。
コメント
いやー百鬼夜行エリミネイターズ、やってくれましたね!転生してから長いけど、妖怪と死者が同じフィールドで本気勝負する時代になるとは。次のクロスリーパーズ戦もすごく楽しみです。
付喪神の技コラボ、あれ成仏しかけるほどしびれました!死者有利の時代はもう過去なんですね。霊光拍手3分、現場で浴びたかった…来世は絶対観客席押さえます!
正直、妖怪がここまで戦術的に台頭するとは思ってなかった…。魂波干渉チップが追えてないって、もう異界ハイテク競争じゃん。次は精霊混合チームとかも出てくるのかも。
昔は死神様たちの独壇場だった大会、ここまで多様になってて感慨深いです。幽界も進化してるなー。百鬼ユースケさんのコメント、ちょっと胸に沁みました。新しい脅威、ぜひ目撃したいです!
妖怪チームが台頭とか騒いでるけど、死者たちもまだまだ底力あるはず。夢枕戦略ミーティング…懐かしい響きだわ。来世を賭けた戦い、もっと熱くなりそう!