巷で話題の“恋する大狸”、あの世向け縦読みマンガが幽霊層を席巻

幽霊の女子高生が大きな狸と一緒に現代的なカフェでデジタル漫画を楽しそうに読んでいる写真風画像。 マンガ・ウェブトゥーン
幽霊たちの間で話題のラブコメ漫画をカフェで楽しむ異界の読者たち。

死後のウェブ漫画界で今、最も熱い作品といえば『恋する大狸と99夜』(作者:ヌエ田モコ)。幽霊、妖怪、さらには時折現れる人間の迷い人まで、異界の住人たちを夢中にさせているラブコメディだ。物語の展開だけでなく、AI作画による全編フルカラー、あの世特有の“憑依縦読み”形式が話題を呼び、霊界ウェブトゥーンランキングで8週連続1位を独走中である。

連載が開始されたのは2月、配信プラットフォーム『アヤカシWebマンガ館』の独占企画。その最大の特徴は、どちらの手でも自由にページ送りできる“浮遊操作”に完全対応している点だ。幽霊記者・三途リョウ(享年未詳)は、「手のない読者や、霊気でしかページをめくれない層への配慮が素晴らしい。しかもAIがリアルタイムで読者の霊圧や好みに合わせて背景を微調整してくれるので、話の没入感が段違い」と語る。

主人公の大狸・オダヌキと恋に落ちる幽霊女子高生・サヤシが、百鬼夜行のなか様々な事件を乗り越える展開がウケて、連載開始から会員登録者数は前世比156%増。SNSでは『あの世ラブストーリーの最高到達点』『狸のしっぽでページをめくられる感覚に感激』『連載更新の水曜日が生前より待ち遠しい』といった感想が並ぶ。特に、“透明しっぽでウィンク”のシーンは、幽霊層の間で今年のベストコマに選出された。

作画の多くはAIゴースト画伯“エクトヴィズ筆子”が担当。担当編集のクロスズキ重幽(221歳)は、「死者や妖怪は姿形が不定形なので、AI作画との相性が抜群。むしろAIの『幽玄ランダム生成』で作者の予想を超えたキャラクター表情が出てくるのが面白い」と制作の裏側を明かす。霊界カラー作品では珍しく、個々のキャラクターオーラを自動検出し色彩設計に反映する技術も取り入れている。

一方で、“生きている人間の読者”からは「魂を感じられない」「エンディングが先にネタバレして視えた」との声も少なくない。だがプラットフォーム側は、「本作は死後の世界限定。現世から覗く際は“心霊スモーク機能”で曖昧化される」とコメント。今後、転生体験ブースターや時間逆行ストリーミング配信など、新しい読書技法も予定されているとのことで、幽霊たちの夜を熱くする縦読みラブコメ旋風は、しばらく続きそうだ。

コメント

  1. この作品、あの世来てから久々に胸が高鳴りました!狸のしっぽがページをめくる感触、転生四度目でも初めての体験です。次回の更新が成仏の日より楽しみ。

  2. 浮遊操作対応には驚きました。手が消えがちな自分にはありがたい技術。生前は紙の本派でしたが、幽界はやっぱり進んでますね。

  3. どうせAI作画でしょ、と最初は斜に構えてましたが…あの“透明しっぽでウィンク”にはやられました(笑)。妖怪泣かせの名場面、孫たちも夢中で読んでます。

  4. 前世の自分も恋愛漫画好きでしたが、死んでからここまで純粋に読めるなんて。百鬼夜行の日常を描く描写が妙にリアルで懐かしさすら感じます。

  5. でも一つ疑問…人間読者がエンディング視えちゃうって、転生前提のネタバレじゃ?そのへん輪廻セーフティとか配慮してくれたら嬉しいかも。