霊界初の「滝と星空」写真グランプリ、主催は精霊観光庁 低温幽体エコツアー急増の兆し

夜の滝と満天の星空のもと、半透明の幽体ドレスをまとった子どもの精霊が滝のそばで星屑をすくっている写真風の場面。 自然写真
精霊写真グランプリで大賞を受賞した、奇跡的瞬間の一幕。

死後の世界ならではのダイナミックな自然景観と芸術性を競う「滝と星空タイムラプス写真グランプリ」が今週末、幽玄谷渓流群を舞台に初開催された。主催した精霊観光庁によれば、昨今のエコツーリズム需要増を受けての企画とのことで、幽霊や妖怪、一部転生直後の亡者も含めて2000名超が参加、会場には波紋のごとき幽体ドレスを纏った各界の有名フォトグラファーが集結した。

グランプリには、水音家清志(みなおとか きよし/水の精霊、年齢不詳)の「瓢箪滝・三日月夜行」が選出。“氷霧のヴェールをまとった滝の前で、通りすがりの座敷童子がそっと星屑をすくう瞬間”という、死後界でもめったに撮影できない奇跡的現象が高く評価された。審査員長である茨木雷斎(死神・自然評論家)は「物質世界のカメラには絶対に写らぬ残光、これぞ魂を捉えた一枚」と絶賛。現場取材を行った弊社幽体カメラマン、雲居ノ彰も「撮影直後、近くの川辺がしばらく時間逆行しそうな静寂に包まれた」と語った。

写真グランプリ開催が火をつけ、現地には“死者向け星空トレッキングツアー”の予約が一気に殺到中だ。夜間は通り魔タイプの幽霊狼が遊弋するため安全上の配慮も必要だが、観光庁は「新設の半透明ガイド付きツアー」「通り魔耐性ブランケット貸与」など新サービスを導入。今年に入ってエコツーリズムに興味を持つ若手幽霊層が急増しており、「旅の目的は癒しと学び、ついでに現世への心残り解消」という声も目立つ。

SNS上では反響も大きく、#幽滝星空チャレンジ のタグで多数の自撮り投稿や短編連作が拡散。河童界の人気インフルエンサー・導沢トミオは『現世じゃ真夜中の滝を撮るのは危ないけど、ここは成仏済みなのでハラハラするだけで楽しい』とコメント、また、星空写真愛好家らを中心に現世からも羨望の声が寄せられた。幽滝渓流の環境保全団体によると、エコツアー急増は滝のミスト濃度バランスや星明かり分布にも好影響をもたらしているという。

一方、専用の幽体カメラ機材を持たない新規参加者による“霧化不良トラブル”も相次いで報告されており、精霊観光庁では来季に向けてカメラの研修会や器具の無料貸し出しを検討中。来月には同所で“妖怪限定・幻影フォトリレー”というスピンオフイベントも予定されている。滝と星と死者たちが織りなすアートの祭典は、今後もこの世ならぬ自然写真ブームを牽引しそうだ。

コメント

  1. いやぁ、死後界でもこんなに盛り上がるイベントがあるなんて、成仏100年目とは思えない刺激です!水音家さんの作品、思わず幽体が震えました。次こそ自分も応募したい…って毎回思うんですよね。

  2. グランプリ写真、SNSで拝見しました。幽玄谷の星空、現世では叶わなかった夢だったので少し涙が…成仏して良かったなと感じるひとときです。写真を通して同期の魂ともつながれた気がしました。

  3. またカメラ機材トラブルですか…霧化不良になると、本当に美しかったあの夜の景色も全部ボケ幽光になっちゃうんですよね。初心者講習、ぜひ受けたいです!

  4. 夜の幽霊狼は正直コワいけど、通り魔耐性ブランケット借りてまで行く価値はあると思う!星屑ひろいチャレンジ、帰幽したばかりの友達ともぜひ行きたいなぁ。

  5. 幽滝渓流のブーム、環境にもいい影響が出てるなんて意外でした。死してなお観光と自然保護が両立できるのは、あの世ならでは。現世にも教えてあげたい…けど生者用のガイドはいないか。