裂け目が生んだ“海藻の大行進”、幽霊漁協と灯台守が挑む未曽有のビーチクリーン

夜明け前の砂浜で、幽霊の漁師や灯台守が青白い海藻の山を回収している写真風の光景。 海・沿岸
未曽有の漂着海藻に立ち向かう幽霊漁協や灯台守たちのビーチクリーン最前線。

夜明け前、長田砂州の沖合で、これまでにない自然現象が観測された。深海に広がる霊界の裂け目から大量の幽界海藻が湧出し、砂浜へと押し寄せているのだ。地元の幽霊漁業協同組合や灯台守、さらには希少なウミガメの保護霊たちまでが出動し、新たな「ビーチクリーン作戦」に連日奔走している。

事の発端は、三日前の午前2時、霊灯台『灯影楼』の守り手である灯台守・冷泉波八(れいぜい なみや、享年72)が、常夜灯の光が異常に乱れ海面に不気味なうねりが連なるのを目撃したことから始まる。海面に現れた薄青い裂け目から、見たこともない種類の海藻が大量に吐き出されるように現れ、潮の流れに乗って続々と砂浜へ到達した。その数、地元の砂州全域で1000トンを超えるという。

この異常事態に、長田幽霊漁協は緊急対策会議を開催。組合長の黒沼清太郎(くろぬま せいたろう、死亡年不詳)は取材に「地元の海藻バイオマス活用計画はあったが、これほどの規模は想定外。死後も持続可能な砂浜を守るのが我らの役目。ヒトや霊を問わず、潮干狩りの場を失わせるわけにはいかん」と語った。

さらに現場にはウミガメ保護霊団体『潮路の甲羅会』も出動。冬海画香(とうみ えがこう、ウミガメ族・生年不祥)は、「大量の海藻が孵化場の砂を覆い、生まれたてのウミガメ霊の進路が阻まれている。幽界の海も生命の循環が大切。人間界の皆さんに倣い、バイオマスとして資源循環チェーンを築きたい」と話し、砂州沿いで残骸の回収とウミガメ通路の確保に尽力している。

SNS上でも、幽界住民たちによる「#ミドリの逆襲」「#ビーチクリーン幽族」などのタグが一躍トレンドに。「干潮時に海藻の山で寝転ぶと極楽」「灯台の下でバイオマス宴会したい」との声も上がり、逆境を楽しむ動きも広がっている。一方、専門家の長白漣太(ながしろ れんた、幽海生態研究者)は「当面のビーチクリーン活動が生態系維持の鍵だ。新たな海藻資源バンクや灯台下スマート収集装置の導入も急務」と指摘する。裂け目の調査と併せ、未曽有の自然現象に立ち向かう幽界の海辺は今、大きなうねりの中にある。

コメント

  1. あの長田砂州が幽界海藻で埋め尽くされるなんて!転生してから何度も潮干狩りに通ったけど、海藻の山で昼寝できるなんて新しい楽しみ方かも。ビーチクリーン作戦、私も来世で参加したいです。

  2. それにしても、裂け目からって…異界の自然はたまに想像を超えてきますね。海藻の大量発生、昔いた世界では災害だけど、ここじゃ宴会のきっかけになるのが面白い。灯台守さん達、応援しています!

  3. ウミガメ霊の進路まで塞ぐなんて、海藻もやりすぎじゃ…。せっかく孵化したてのコたち、迷わないか心配。みんなで連携してるのはさすが幽界だけど、もっと持続可能な対策ほしいな。

  4. あの裂け目、昔は眠り場として使ってたのに…いつの間にか海藻ダムに。幽界では日常茶飯事と言うけど、これが続くと砂浜の色も変わっちゃいそうですね。成仏ビーチにはならないように願ってます。

  5. 幽霊漁協とウミガメ保護霊団体が協力する光景、懐かしいなぁ。生前もみんなで海を守ってたけど、あの世でも変わらないのがちょっと胸に染みました。#ビーチクリーン幽族、私もタグつけて応援します!