外来ミドリガメに“除霊師部隊”初出動 妖陣池で死後生態系危機

朝靄のたちこめる池のほとりで、除霊師や幽霊市民たちがミドリガメの亡魂捕獲作業をしている様子の写真。 外来種対策
妖陣池で除霊師部隊による外来ミドリガメの駆除活動が始まった。

死後領界の著名な自然スポット・妖陣池にて、近年急増する外来種ミドリガメの影響による生物多様性の危機が指摘されている。それを受け、幽霊環境省は今週、未曾有の『除霊師部隊』を現場投入し、水際対策を本格化。妖怪、市民霊、死神研究者らが混成で参加し、「池を守れ!」を合言葉に現地調査と駆除活動がはじまった。

問題となっているのは、生前世界から密輸・持ち込みされた“ミドリガメ(凶蓮亀)”の亡魂群だ。近年の供養不全やペット霊管理法の緩和を背景に、池や沼へ投棄される事例が急増。妖陣池では、霊亀が現地在来のウシノメモドキ(幻牛目)の幼体を絶滅寸前まで追い込み、生態系の均衡が脅かされている。昨年度の池調査では、死後年月の浅い個体ばかりで構成されるミドリガメ群が全水域8割を占めていた。

今月初めには、現地を拠点とする妖怪有志団体「青幽会」の川鳥佳音代表(妖怪変化・132歳)が妖陣池での“緑亀パトロール”を呼びかけ、幽霊市民200名超が駆除ボランティアに名乗り出た。毎朝4時の集合に、眠りから覚めたばかりの幽霊高齢者や、死後児童クラブの精霊たちも続々参加。SNS上でも「#池の未来を守ろう」「#ミドリガメバスターズ」のタグが急拡散した。

今回注目を浴びたのは、幽霊環境省初の『除霊師部隊』派遣だ。亀たちは異界ならではの吸念能力で霊的なゴミや恨みの残留思念を摂取し、異常繁殖する特性を持つ。そのため一般の駆除では効果が薄く、専門の除霊術士5名が派遣され、特製の“呪印海苔網”や“供養鐘訴”を用いた捕獲作戦が実施された。この様子は異界ニュースチャンネルでも生中継され、「本物の鎮魂術をこんなに間近で見るのは初めて」と話題となった。

一方、市民による観察記録も進み、池周辺には“幽蛙センサー”71基と、死後住民の協力で設置した『魂の観察箱』が設けられた。誰でもスマート冥札で簡単に生息報告ができる仕組みで、昨夜の集計では名もなき幽霊主婦(享年56)が投稿した“超小型幻影亀”の目撃報告も話題となった。専門家の霊長命悟史(死後生態研・教授)は「これほど大規模な市民参加型の外来種調査は、死後領界でも前例がない。密輸・放流の深刻さを共有し、多様な死後生物との共存を再考する契機になる」と指摘する。

駆除・観察の活動は今後3か月にわたり継続予定。幽霊環境省は「今年中に外来亀の死後生息域を半減させ、生態系回復の糸口とする」とコメント。死後社会にも持ち込まれる生前の問題——その解決策をめぐり、除霊師だけでなく市民全体での知恵と協力が強く求められている。

コメント

  1. 青幽会のみなさん、そして除霊師部隊の方々、本当にお疲れさまです! 妖陣池は転生前から大好きな場所なので、こんな危機が起きてるなんて驚きました。幻牛目のちびちゃんたち、なんとか守り抜いてほしいです。

  2. ミドリガメの亡魂まで外来種問題になるとは…。この世でも悩みの種だったけど、死後も続くとは思いませんでした。除霊師部隊の活躍に期待しますが、そろそろ持ち込みルールも見直してくれないと、根本解決にならない気もしますね。

  3. 除霊師の呪印海苔網、映像で見て鳥肌立ちました。ああいう伝統術が今の異界社会でも生かされているのを見ると、なんだか誇らしい気持ちになりますね。私も次回、駆除ボランティア出てみようかな?

  4. あの妖陣池でまた新たな騒動とは…。昔は魂の夏祭りで亀すくいした記憶あるけど、今は駆除とは時代も変わったな。死後世界も生態系の問題は避けて通れないんだねえ。

  5. 幽蛙センサー71基って、どんだけ設置してるの! そこまでしないと監視できない繁殖力、さすが異界のミドリガメ…いや恐ろしい。供養鐘訴、効果があったらうちの池にも試してほしい~。