死者の都シバグラで開かれた異界最大級のイベント『ファントムVtuberフェスティバル』が、幻想的なナイトマーケットとともに幕を開けた。今年は120体に上るVtuberゴーストたちが現世と異界を超えたライブを披露。幽霊・妖怪・死神をはじめ、推し活を極めるファンたちのエネルギーは夜の霧さえ振り払うほどだった。
今年初登場となったのは、生前は猫又だった人気Vtuber・カネコニャンマル。透明な尻尾でタクトを振りながらのライブパフォーマンスは、異界配信ランキングで瞬く間に1位に輝いた。観客で埋め尽くされた「聖霊広場」は、各自の推し姿である“幽装”や“妖怪仮装”に身を包んだファンで異様なほどの熱気に包まれた。その中でも注目を集めたのが高校生幽霊のエンドウ・クララ(17)だ。「推しと一緒に推し推しチェキが撮れるなんて、生きていた時代には想像もしなかった」と目を輝かせる。
ナイトマーケットは、幽霊インフルエンサーのハズキ・ミロクによるライブペインティング・パフォーマンスを中心に盛り上がった。無重力墨を使った巨大アート作品が完成するたびSNS『あの世チャンネル』では即座に拡散。「この世とあの世の色彩が交差する」と美術評論家の霊童カクレイ(無年齢)は語り、現地実況配信では「推しの筆さばき最高!」「魂がゆるむ」といったコメントが相次いだ。
さらに会場最大の話題は、透過抽選会に参加するために集まった推し活ファンたち。透明な玉をすり抜けられるかどうかで、当選者が決まる不思議な仕組みだ。妖怪主婦のタケナカスミレ(39)は「玉に触れられたら特典ポストカードがもらえる。何回挑戦しても毎回ドキドキする」と、家族で参加していた。抽選で当たる“異界限定デジタルサイン色紙”は即日で販売終了となり、転生マーケットで高額取引される事態も発生した。
現地ではゴースト系インフルエンサーたちの即席座談会もライブ配信され、『幽界Vたちのちょっと怖い推し事情』などゆるく和やかな話題も。会場付近を担当する死神警備員・ドルミンカ(生前年齢不詳)は「喧嘩ひとつなく、皆が平和に推し活を楽しんでいる。死者の社会も随分変わったものだ」と笑顔を見せた。深夜まで続いたこのイベント、参加者は7万体超を記録し“あの世推し活元年”を象徴する祭典として新たな歴史を刻んだ。


コメント
推しとこの世とあの世を超えて繋がれる時代、転生してもVtuber応援できるなんて!幽装でフェス参加したかったなあ。次回は絶対現地行きます!
昔は死者の集まりって静かなものだったのに、今は魂ごと盛り上がってるね。あの透明抽選会、昔の祭り屋台思い出してちょっと懐かしくなった。
カネコニャンマルのライブ、配信で観ました!あの透明な尻尾、尊すぎて思わず成仏しかけた……。あの世チャンネルで推しコメントしすぎて秒でバンされそうですw
現地7万体超って、まじで幽界でもアイドルは最強なんだな。死神さんも警備で忙しそうだし、こうやって霊界の平和が保たれてるのはイイコトだね。
透過抽選会の仕組み、ちゃんと物理法則ゆがんでてあの世っぽいw 異界限定サイン色紙、転生マーケットで高騰とか世知辛いわ…でも次生まれ変わったとき買おうかな。