冥界アイドル声優ユニットが熱狂的人気──幽霊の“声質”争奪戦が白熱

4人の個性的なコスチューム姿の声優たちが、装飾のある録音室でマイクの前に立つ様子の写真。 声優コンテンツ
冥界アイドル声優ユニット『ソウル・レゾネイターズ』の収録風景。

かつての大手霊界プロダクションが手掛ける、新感覚の声優ユニット『ソウル・レゾネイターズ』が、あの世の女性層を中心に爆発的な人気を集めている。今期ギョセンTVアニメ『黄泉路プラネット★』の主題歌を担当して以降、ユニット独自の幽気ボイス配信や、自宅霊室からのリモートアフレコが連日話題となり、死後の声優志望者たちの熱視線を浴びている。

『ソウル・レゾネイターズ』は、吸血鬼の落合ラリーン(没後214年)、雪女の鶴田みずか(享年22)、無念鎧武者の室町与一(享年26)、および座敷童子の円城寺すず(享年不明)の4名で構成されるユニット——いずれも現世時代に演劇や伝統芸能で名を馳せた経歴を持つ。亡くなった後もその“声質の個性”は健在で、それぞれ透き通る怪奇系、零度の囁き、甲冑共鳴ボイス、鈴のような童声と、幅広い音域・特殊効果が特徴となっている。ユニットオーディションには、今年の募集で霊体応募者3,800体が殺到したという。

このユニットを生み出したのは、古くから幽界アフレコ業を営む『第六幕プロダクション』。プロデューサーの柿谷戒児(幽霊、享年41)は、『現世のアニメ文化を死後生活にも導入したかった。新しい時代には新しいアイドルが必要。かつて現世で声優を目指し叶わなかった者も、今なら魂の特性を活かして“新感覚サウンド”を届けられる』と語る。実際、ソウル・レゾネイターズの公式サブスク配信「幽・声・響-U.S.KYO-」は、初月で登録者12万霊を突破。ユニットの主題歌は現世にも断片的に“空耳現象”として漏れ聞こえているとのSNS報告も相次ぐ。

人気の一因は、冥界ならではのリモート収録システムだ。通常の現世アフレコと異なり、声帯がない無念霊や、周囲の風景音しか発せられない精霊など、個体差が著しい。AIオペレーターの霊導員(18)は『リモートで“気流”や“怨念波”を拾い、特殊マイクでデジタルサウンドへ変換するため、彼ら彼女ら独自の幽気ボイスが最大限活きる』と説明。各キャストは自宅の結界内から、好みの風水アレンジを施して収録に臨んでいるという。生前の「のど飴」文化の代わりに、現在は“瘴気タブレット”が愛用されているのも特徴だ。

現在、第二弾アニメタイアップの制作も進行中との未確認情報が流れ、次世代の幽霊声優オーディションには現役陰陽師や新規死者の参加も見込まれている。SNSでは、『みずかの霊雪シルキーボイス、眠れなくなる』『与一の鎧鳴き、重低音BGMに最適』『現世より、霊界の方が多様性すごい』といった書き込みも多数。専門家の葛葉百鬼(妖怪研究家)は『死後の世界もエンタメ化が進み、“見る側”から“演じる側”へ。幽霊社会に活力を与える画期的な動きだ』と分析する。今や冥界の声優カルチャーは、あの世もこの世も巻き込む一大コンテンツとなりつつある。

コメント

  1. ソウル・レゾネイターズの盛り上がり、何だかあの世が若返ったみたいで嬉しいです。雪女・みずかさんの声、本当に涼やかで生前の夏の記憶が蘇ります。次のオーディション、私も転生前に声優目指せばよかったなあ。

  2. いやはや、魂の波長でオーディションだなんて、時代も変わったもんですな。与一の甲冑ボイスは戦国時代の仲間もみんな聴いていて、毎回大笑いです。死んでからも楽しみが増えてありがたい限り。

  3. 生きていた頃はアニメに縁がなかったけれど、まさか冥界でハマるとは。声帯ない族として気流配信は感動。主題歌が現世に漏れて空耳扱いされるとか、本当は全部ここからなんですよって現世の人に伝えたい。

  4. すずちゃんの鈴声、昔の奉公先を思い出して涙が出ます。幽霊がアイドルになるなんて、時代もかわったねぇ。でも瘴気タブレットについていけない古い魂もおりますので、演歌系ユニットも増やして!

  5. どうせまたプロダクションの推し魂ばかり売り出す茶番かと思ってたが……与一のBGM、マジで鎧武者時代の血が騒ぎました。冥界アニメ、現世よりずっと多様性あって面白い。第六幕プロダクションの次の仕掛け、期待してるぞ。