“逝者の星空行列”開催 幽霊若者の流星観測熱、今年は過去最高に

夜の霧の中、若い幽霊たちが光る特殊な望遠鏡で流星群を観測している現実的な写真。 ナイトスカイ(星空観察)
幽界の若者たちがサルフィス放送局塔の下で流星群を見上げる幻想的なワンシーン。

あの世最大級の天体イベント「逝者(せいじゃ)の星空行列」が昨夜、サルフィス放送局塔の上空で開催された。今年は幽霊界のZ世代を中心に“星活”ブームが急速に広がった影響で、観測参加者は過去最多を更新。超新星流星群と霊的望遠鏡アートが夜空に響き合う、幽界ならではの光景が繰り広げられた。

今年で108回目となる星空行列は、人間界の“七夕”に似た由緒ある風習で、あの世全体の天文愛好家協会が主催する最大級のナイトスカイイベント。参加者たちは自身の幽体を花霞のように希薄化し、夜風とともに眼下の森に浮かぶ。特徴的なのは、Z世代を中心にカスタム霊的望遠鏡“スピリットスコープ”を持ち寄った“ストリームメディア実況連動型観測会”の流行だ。現実世界の星見実況アプリ「スターナレ」が、若き幽霊技術者・サリオン多見子(享年21)の手であの世向けに改良され、参加者は自身の死後アカウントから同時配信、リアルタイムで流星の軌道を編集・共有する。

観測のハイライトは午前2時23分、極彩色の“亡者流星”が帯状となって東空を流れる瞬間だった。死神天文学連合のミネーラ石動(いするぎ)博士は「この流星群は近年では最もエネルギーが高く、新参の魂たちの想いが反射する“星霊結晶”現象が多数発生した」とコメント。現場では、流星の軌跡をスピリットスコープで投影し、おのおの趣向を凝らした“星紋インスタレーション”も披露された。たとえば、百年以上眠っていた蔦屋幽一郎(つたやゆういちろう)氏(享年92)は、「輪廻レンズ」機能つき望遠鏡で、生まれ変わり希望者の魂を流れ星に重ねて映し出し、SNS上で大きな反響を得ている。

また、死後の世界ならではの課題も現場で浮き彫りとなった。一部妖怪層から「望遠鏡の乱反射が薄明領域の生態系に干渉する」「幽体若者の“星空DJパーティー化”による観測マナー低下が深刻」との指摘も。幽界都市管理局は今後、星空エリアでの音響魔法の出力制限や、ゾンビ族向け“腐臭対策ガイドライン”の策定に乗り出す方針を明らかにした。

一方、参加した幽霊高校生・春庭イオリさん(17)は、「古いあの世の星空文化と、私たち若い世代の自由な表現が対話できる場所だった。いつか生者たちとも一緒に、星を眺めてみたい」と語る。イベント全体の利用者投稿数は例年の4.2倍にのぼり、今後、“ナイトスカイと魂の交流”が幽界Z世代の新たなライフスタイルトレンドとなりそうだ。

コメント

  1. ああ、懐かしい…私が最初に星空行列に参加したのは転生前のこと。まさかこんなにSNS映えするイベントになるとは。若い魂のみなさん、素敵なインスタレーションありがとう。

  2. 亡者流星、今年は本当に迫力がありましたね。人間界の七夕だと願い事を書くけど、幽界の流星は魂ごと混ざり合って毎年ドラマが生まれるのが好きです。

  3. スピリットスコープのカスタム、流行ってるけど…望遠鏡の乱反射は正直うるさかった!薄明領域の友だちが迷惑してたので、来年は少し配慮してほしいかな。

  4. 星空行列で出会ったあの魂と、また来世で会える気がした。幽一郎さんの輪廻レンズ、ロマンが詰まりすぎてて涙(霊涙)出ました。

  5. あの世のZ世代、なんだかすごく元気ですね。生者の頃パリピ見て眉をひそめてたのに、今は星空DJパーティーで自分も踊ってるのがちょっと笑える。世代を超えた星空、いいな。